リスト音楽院創立150周年 ハンガリー文化センターが記念展覧会を開催

創立150周年を迎えた「リスト音楽院」
画像提供:駐日ハンガリー大使館
「リスト音楽院」は、世界的に優れた音楽家を数多く輩出し、国際的に高い評価を受けるハンガリーの名門音楽院。同音楽院が今年で創立150周年を迎えたことを記念し、リスト・ハンガリー文化センター(東京都港区)において、2025年12月10日から3月31日まで展覧会「蘇る150年の響き ― リスト音楽院の秘められた物語」が開催される運びとなった。
本展では、リストやエルケルが駆け抜けた創立期から、バルトークやコダーイが音楽の未来を切り開いた20世紀、さらに現代へと続く魂の継承を、貴重な資料を通じて紐解く。
「リスト音楽院ものがたり」と題した巨大パネルも登場し、ハンガリーを代表する作曲家であり、音楽院の創設に尽力したリスト・フェレンツの半生を、自筆譜や楽譜のタイトルページといった秘蔵資料とともに辿ることができる。
金曜日の15時からは、アール・ヌーヴォー様式の校舎や大ホールなど、名門音楽院の内部様子が体験できるバーチャルツアー(約15分/予約不要)も実施される。「いつかここで音楽を聴いてみたい」と、胸の高鳴りを憶えるに違いない。
European Heritage Label - Liszt Ferenc Academy of Music
(配信元:European Commission/YouTube)
さらに注目は、期間限定(12月10~22日)で行われるリストが愛したベヒシュタイン・ピアノの展示と、特別ピアノコンサート。
リストの弟子ハンス・フォン・ビューローは、1857年1月22日にリストの《ソナタロ短調》をベヒシュタイン製のピアノで初演し、大成功を収めたが、やがてリストの耳にもその評判が届き、1860年にリストがベヒシュタインを初めて購入し、愛用し続けた。ドイツ中部の町ワイマールの「リストハウス」は、現在もリストが愛用した1867年製のベヒシュタイン・ピアノが保存展示されている。
本展には、ベヒシュタイン・ジャパンの協力により、同モデルのピアノを上記期間に特別展示。さらに12月19日限定で、ハンガリー政府Stipendium Hungaricumの奨学生としてリスト音楽院を卒業した天川真奈氏が、ベヒシュタイン・ピアノによる特別コンサートも催される。

リスト愛用のベヒシュタイン・ピアノ(1867年製)
(独ワイマールにて当編集部撮影)
展示期間終了後は、こちらは残念ながらベヒシュタイン製ではないが、会場内にストリートピアノも登場。音楽院さながらの雰囲気の中で演奏が楽しめる。
Liszt Zeneakadémia 150. Emlékkiállításhoz
会期 |
2025年12月10日~2026年3月31日 |
|---|---|
時間 |
11:00~17:00 |
休館日 |
土曜、日曜、12/24~26、1/1・2・12、2/11・23、3/20、年末年始 |
会場 |
ハンガリー大使館文化部リスト・ハンガリー文化センター |
最寄駅 |
東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番駅」 |
URL |
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