次の休暇は「イタリアの最も美しい村」へ!

2016年09月16日 掲載

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在日イタリア大使館

日本とイタリアは、2016年に国交樹立150周年を迎えました



2016年に、日本との国交樹立から150周年を迎えたイタリア。去る9月5日、「イタリアの最も美しい村」クラブ(I Borghi più belli d’Italia)の関係者が来日し、在日イタリア大使館でプレゼンテーションを行いました。

「イタリアの最も美しい村」クラブは、イタリアの小都市に残る偉大な遺産や歴史、そして芸術と文化を再認識し、その素晴らしさを国内外に向けてアピールすべく、イタリア自治体協会(ANCI)のイニシアチブで設立された団体で、現在は同クラブの厳しい基準をクリアした、260を超える町や村がメンバーになっています。


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イタリア文化財・文化活動・観光副大臣を務めるドリーナ・ビアンキ下院議員も来日



会ではドメニコ・ジョルジ在日イタリア大使が、出席者に向けて冒頭の挨拶。さらに来日したイタリア文化財・文化活動・観光副大臣のドリーナ・ビアンキ下院議員からは、ローマやミラノ、フィレンツェ、ヴェネツィアといったお馴染みの人気都市に留まらず、さらに一歩奥のイタリア文化に触れて欲しいとの、日本マーケットに対する期待感も寄せられました。

このプレゼンテーションには、50名ほどの日本の旅行業界関係者とメディア関係者が集まり、その数からも注目度の高さが伺えます。


プレゼンテーションに集まった日本の旅行業関係者

「イタリアの最も美しい村」について紹介する、会長のフィオレッロ・プリーミ氏



「イタリアの最も美しい村」の紹介は、同クラブの会長であるフィオレッロ・プリーミ氏が自ら行いました。
プレゼンテーションではまず、同クラブのミッションが、
  • イタリアの小都市に残る偉大な遺産、歴史、芸術、文化、伝統を認識し振興する
  • 文化・環境遺産を尊重し、地域に必要な経済発展と結びつける
  • 国内外でのクラブの認知度アップに向けたプロモーション活動
  • 観光振興の新たなチャンスを創成に向けた、国際的なツーリズム・プロモーションイベントや企画に参加
にあることを説明。これは、同クラブの「過去に投資をし、未来の経済を生み出す」という、一つの理念に基づいています。

2016年8月現在、クラブに登録された村の数は262。その内訳は、トレンティーノ(8)、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア(9)、ロンバルディア(21)、ヴェネト(6)、ピエモンテ(10)、ヴァル ディ アオスタ(1)、リグリア(21)、エミリア ロマーニャ(13)、トスカーナ(18)、ウンブリア(23)、ラツィオ(13)、マルケ(22)、アブルッツォ(21)、モリーゼ(4)、カンパーニャ(8)、バジリカータ(6)、プーリア(10)、カラブリア(10)、シチリア(17)、サルデーニャ(4)となっています。
※ 州の順番は、プレゼンテーション資料に基づきます。

実は、2016年8月に地震により甚大な被害を受けたアマトリーチェも、同クラブに所属する村であることから、日本へ協力に対する謝意と合わせ、クラブとしても復興に向け全力で取り組むことが、この場で表明されました。


配布された「イタリアの最も美しい村」の関連資料

配布された「イタリアの最も美しい村」の関連資料



「イタリアの最も美しい村」クラブのクオリティー憲章「カルタ ディ クアリタ」には、同クラブの商標を使用するための条件や、参加資格が明確に定義されているとのお話がありました。
参加する村々の卓越した観光ルートは、この「カルタ ディ クアリタ」に基づいて作られます。中でも「おもてなし」「保存」「発展」といった活動は、常にチェックされる重要項目となっています。

さらに「イタリアの最も美しい村」クラブでは、名誉登録された2村を含む262の村を紹介した公式ガイドブック(全832ページ、画像2,000枚使用)を発行し、その中で20枚の地図とともに、600の「郷土料理」や1,400の「イベント」、430の「ミュージアムおよびギャラリー」、そしてホテル、レストラン、職人、特産品など 6,100 もの生産活動を紹介しています。


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現地の手配会社「ボルギ・イタリア・ツアーネットワーク」のロザマリア・ムスコ代表からは
クッキングクラスのあるトスカーナのモデルコースが紹介されました
資料提供:イタリア政府観光局(ENIT)/(C) Borghi Italy Tour Network



現地では、この「カルタ ディ クアリタ」に基づいて、「イタリアの最も美しい村」専門のツアーオペレーターである「ボルギ・イタリア・ツアーネットワーク」(Borghi Italy Tour Network)が手配を行います。一緒に来日した同社代表のロザマリア・ムスコ氏からは、トスカーナを例にした「イタリアの最も美しい村」を巡る周遊型のモデルコースが紹介されました。

こちらは旅行会社向けの内容ですので、この場では詳しくお話ができず残念ですが、イタリアのライフスタイルも体験できる非常に興味深い内容ということもあり、特にリピーター向け。村と周辺の大きな都市の観光も、バランス良く楽しめます。
村にある宿泊施設の規模を考えると個人旅行、もしくは小グループが中心になるかと思いますが、グループの形態や希望に応じて、様々なアレンジが可能なようです。

今後は各旅行会社から、これに関連した面白いパッケージツアーが販売されてくる事かと思いますので、消費者の方はそちらを楽しみに待ちましょう!もしくはご自身で窓口へ行って、旅のアレンジをご相談されてみるのも一案です。


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講談社『イタリアの最も美しい村 全踏破の旅』
(出典:吉村和敏 on Twitter)



プレゼンテーションの最後には、講談社から『イタリアの最も美しい村 全踏破の旅』を出版した写真家の吉村和敏氏から、書籍と取材エピソードの紹介がありました。同氏は、234の「イタリアの最も美しい村」公認の村を5年かけて踏破し、本書を出版。日本ではまだまだ知られていない素晴らしい村が満載ですので、よりディープなイタリア旅行を考えていらっしゃる方は必読です!

なお、今回のプレゼンテーションには、「日本で最も美しい村」連合の会長である浜田哲氏も参加。日伊友好の絆をより強くする機会ともなりました。この「日本で最も美しい村」連合と「イタリアの最も美しい村」クラブは、フランスやベルギーのワロン地方とともに、2010年に発足した「世界で最も美しい村」連合会のメンバーとなっています。2012年にはカナダのケベックも加わっています。

各国の美しい小さな村々が今後益々、旅のデスティーネーションとして注目を浴びそうですね。でも、まずはイタリアにある262の美しい村々の制覇を目指しましょう!

I Borghi più belli d'Italia

ウェブサイト

http://www.borghipiubelliditalia.it


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