注目したい今春開催のイタリア美術展
ボッティチェリとルネサンス展 ~フィレンツェの富と美
花の都フィレンツェでは15世紀、メディチ家をはじめ銀行家の支援を受け、芸術家が数々の傑作を生み出していた。
サンドロ・ボッティチェリ(1445-1510)の美に代表されるフィレンツェ・ルネサンスは、フィレンツェ金融業の繁栄が生み出した文化遺産といえる。
本展では、ヨーロッパ全土の貿易とビジネスを支配し、ルネサンスの原動力となった金融業の繁栄と近代に通じるメセナ活動の誕生を、フィレンツェの趨勢と運命をともにしたボッティチェリ作品10数点に加え、絵画、彫刻、工芸、資料など約80点によって浮き彫りにする。
Money and Beauty; Botticelli and the Renaissance in Florence
会期 | 2015年3月21日~6月28日(4月13・20日は休館) |
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時間 | 10:00~19:00(金・土 ~21:00) |
会場 | Bunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷) |
ウェブサイト | http://botticelli2015.jp |
主催 | Bunkamura、NHK、NHK プロモーション、毎日新聞社 |
グエルチーノ展 ~よみがえるバロックの画家
エミリア・ロマーニャ州のボローニャやチェントで活躍した画家グエルチーノ(1591~1666年) は、イタリア・バロック美術を代表する画家。カラヴァッジョやカラッチ一族によって幕が開けられたバロック美術を発展させた。その一方、アカデミックな画法の基礎を築いた一人でもあり、かつてはイタリア美術史における最も著名な画家に数えられた。
本展では、この知られざる画家の全貌が、約40点の油彩画を通じて見られる日本初の「グエルチーノ展」。出品作品の多くは、チェント市立絵画館から貸し出されている。チェントは2012年5月、地震に襲われ大きな被害を受け、絵画館は復旧の目処が立たず、今もって閉館したまま。同展は震災復興事業でもあり、収益の一部は絵画館の復興に充てられる。
Gercino
開催日 | 2015年3月3日~5月31日の火~日曜(但し、3月30日、5月4・18日は開館) |
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時間 | 9:30~17:30(金のみ ~20:00) |
会場 | 国立西洋美術館(東京・上野) |
ウェブサイト | http://www.tbs.co.jp/guercino2015 |
主催 | 国立西洋美術館、ボローニャ文化財・美術館特別監督局、チェント市、TBS |