2022年秋・冬 ジェノヴァでバロックの巨匠「ルーベンス展」開催
2022年は、ルーベンスがジェノヴァ市内にある豪奢な邸宅群をスケッチし、画集としてまとめた《ジェノバの邸宅群》が出版されてから400年という記念すべき年で、本展はジェノヴァ市とドゥカーレ宮殿文化財団、およびイタリアの美術書の出版社エレクタ社との共催で行われる。
フランドル出身のピーテル・パウル・ルーベンスは、1600年に当時の芸術界の巨匠らの作品に触れるべくイタリアを訪問。マントヴァ公ヴィンチェンツォ1世ゴンザーガの宮廷に迎え入れられ、裕福貴族との関係性を構築して色々なチャンスを得て、1607年までの間に何度もジェノヴァに滞在した。
本展では、ジェノヴァをはじめとするイタリア各地と、ヨーロッパ各国からのコレクションも合わせた作品、150点以上が公開を予定している。
中でもハイライトの一つが、バスコット・パーク邸宅(英国)にあるファリンドン・コレクション所蔵の《ヴィオランテ・マリア・スピノーラ・セッラ婦人の肖像画》で、 今回の展覧会のために邸宅の壁から外され、修復された上で展示される運びとなった。
また、イタリア国内では初展示となる《ルーベンスの自画》も必見。これは個人コレクターがアントワープ市立博物館「ルーベンスハウス」に長期で貸出しをしている自画像で、そこには推定27歳当時のルーベンスの若々しい姿が描かれている。今回、1604年頃に同作品が誕生したイタリアに特別帰還する。
この展覧会以外にも、ジェノヴァ市内ではドゥカーレ宮殿にほど近いジェズ教会にある2つの祭壇画 《聖イグナチオ・デ・ロヨラのとりつかれた人の救済の奇跡》と《キリストの割礼》、スピノーラ宮国立美術館の《ジョヴァンニ・カルロ・ドーリアの騎馬肖像》など、数多くのルーベンス作品に出会うことができる。
会期は2023年1月22日まで。これを機にルーベンスがスケッチした世界遺産の「ジェノヴァの邸宅群」とともに、ジェノヴァの文化散策を楽しみたい。
Rubens a Genova
会期 |
2022年10月6日~2023年1月22日 |
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会場 |
ドゥカーレ宮殿(ジェノヴァ) |
URL |
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