CNA Roma「新しいローマと出会い」を切り口に地域観光の魅了を訴求

2025年07月31日 掲載

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CNA ICCJ

(左から)在日イタリア商工会議所の中島峻介氏、CNA Romaを代表して来日したドメニコ・ペトローロ氏とラウラ・タミリア氏





「CNA」とは…


「CNA – Confederazione Nazionale dell’Artigianato e della Piccola e Media Impresa」とは、1946年に設立されたイタリア全土に広がる中小企業および職人事業者のための主要な経済団体。2025年7月現在、65万社以上の会員を擁し、「物づくり」「観光」「サービス業」「飲食業」など、幅広い分野での支援を行っている。

そのローマ支部では、首都ローマを中心とするラツィオ州において、地域経済と文化を支える中小観光事業者の振興に積極的に取り組んでおり、自治体、観光局、教育機関などとも連携し、国際的なネットワーク構築にも注力している。



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Camera di Commercio Roma                                   CUNTURA
 
 
 



「永遠の都」と謳われるローマは、まさに時を越えた目的地。その美しさもさることながら、歴史、芸術、美食、精神性、比類なきライフスタイルが体験できるこの街は今、オーバーツーリズムの課題に直面している。

そこで CNA Roma は、これまでの指針を見直し「数だけはなく、ツアー本来の品質の向上」へとシフト。単なる「観光」の促進ではない、「地元の地域・文化・伝統に触れる旅への推奨」へ舵を切った。



CNA Roma - Members

 
セミナーで紹介された「CNA Roma」観光関連の加盟団体




では、CNA Romaと現地企業が提案する<新しいローマと出会う旅>とは?

今回「旅コム」では、東京会場を取材。ローマ観光の現場で生まれる新たな取り組みや、再発見したいローマの魅力をご紹介しよう。



新しいローマと出会う旅
Scoprire il futuro del turismo di Roma


セミナーは、本プロモーションを支援する広報・コミュニケーションサービス「Cuntura」のドメニコ・ペトローロ氏の挨拶でスタート。その後、プレゼンテーションは観光担当のラウラ・タミリア氏が行い、数ある中から選りすぐったホテル、レストラン、イベント会社、ツアーオペレーターやDMCなどの現地関連業を紹介。「新しいローマとの出会い(観光編)」と題し、常に進化するローマ観光の一押しを提案した。



CNA Roma プロモーション動画(配信元:TravelQuotidiano/YouTube)





今回のセミナーの主軸を成すのは「ローマの再発見」と、ローマだからこそ体験できる「本物のエクスペリエンス」。
CNA Roma では、古典的な季節観光の枠を超えた活気ある街づくりと、ローマをより魅力的な都市にすることを目標に、「文化」と「音楽」の分野での体験に投資を行っている。

その一例が、今年3月から7月にかけてローマ市民にとって特別な場所である、バルベリーニ宮殿(国立古典絵画館)で行われた大規模な展覧会「カラヴァッジョ展」。巨匠カラヴァッジョの自筆名画24点が一堂に会し、中でも長らく個人コレクションとして保管され、60年以上ぶりの公開となった《マフェオ・バルベリーニ教皇の肖像》の展示で、大きな話題となった。

また、ローマ帝国唯一の仮設木造競技場「チルコ・マッシモ」において、大規模な音楽イベントを開催。古典的な観光の見どころでもあるローマの歴史資産と、現代音楽カルチャーとを結び付けることで「新しいローマとの出会い場」を提供している他、ローマの伝統工芸品「金細工」の技術をイタリア国内外で発信している。

大きな企業から小さな工房までもが手を携えて、ローマ観光の促進に向け活動できるのは、実にイタリアらしい、またその中心を担う CNA Roma の大きな強みでもある。



ROMA CNA_FESTA

史跡もイベント会場として有効活用
過去と現在を結び付けることで、さらなる未来を拓く




長い歴史を持ち狭い路地が連なるローマで今、SDGs なモビリティとして注目されているのが「ゴルフカート」。この移動の手配をしてくれるのが、CNA Roma のメンバーである「Habi Travel」だ。

このゴルフカートは、幼児や高齢者でも安全かつ楽に乗り降りが可。不慣れな公共交通機関を乗り換えての移動も避けられ、街並みも楽しめる。環境にも優しく、さらに車イスにも対応できるというメリットがそろい踏みだ。



HABITRAVEL_GOLFCARTCIVITAVECCHIA

環境に優しいゴルフカートでローマ観光(By courtesy of HABI Travel)





ローマが舞台の映画『甘い生活』の世界をリアル体験


1960年に公開されたイタリア映画の巨匠フェデリコ・フェリーニの代表作『甘い生活(原題:La dolce vita)』。作品中には主演のマルチェロ・マストロヤンニとアニタ・エクバーグが戯れる「トレヴィの泉」、ヴィットリオ・ヴェネト通りの高級ホテルやカフェ、遺跡など、ローマ中の名所がちりばめられている。

特にその映像美と深いテーマで知られ、1960年には「第13回カンヌ国際映画祭」でパルムドールを、1961年には「第34回アカデミー賞」において衣装デザイン賞に輝いている。


<あらすじ>
作家として成功することを夢見ながらも、ゴシップ新聞の記者として日々をやり過ごすマルチェロ。ハリウッドからやって来たグラマラスな女優を取材した彼は、彼女とともにトレヴィの泉で戯れ、狂騒と乱痴気騒ぎに彩られた毎日を送っていた。だが、ある朝、腐った大きな魚が、滞在していた海辺の街の海岸に打ち上げられる。© RIAMA FILM Roma / CINECITTA / PATHE CONSORTIUM CINEMA Paris




『甘い生活』予告編(配信元:YouTube)




イタリアの重要な産業の一つで忘れてはならないのが「映画」。ローマには、この<映画の世界を深掘り体験してみよう!>とユニークなツアーを提供する会社がある。それが「MyDolceVita」社。
同社ではフェデリコ・フェリーニ監督の代表作でもある映画『甘い生活』のヒロインと、同じ体験ができるプログラムを用意している。

ヘアーメイクからファッション、人気の「VESTA」はもちろん、「何ならパパラッチまで手配します!」というこだわりぶり。さすがに現在は「トレビの泉」周辺の規制が強化され、劇中に登場するここでの水浴びシーンの再現までは無理そうだが、その発想がいかにもイタリア、いやローマらしい。そして、古いのに新しい。



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映画の世界を体験(By courtesy of My Dolce Vita Experience)




余談だが、セレブリティーをつけまわしては、彼らのプライベート写真を撮影しようとする迷惑な報道カメラマン「パパラッチ」の語源は、フェリーニ監督のこの作品に登場する ウォルター・サンテッソ が演じたパパラッツォに由来。「トレビの泉」もこの映画で話題になり、観光名所になったという経緯がある。




本物の味・伝統料理に出会う


シンプルな素材と奥深い味わいが、日本人の口にもよく合うローマの伝統料理。その代表格には、日本でのお馴染みのアマトリチャーナやカルボナーラなどがあるが、それはほんの一部に過ぎず、またローマには新たな時代の息吹を感じさせる美食体験もできる。

トリトーネ通りにあるCNA Romaに加盟するレストラン「CLEMENTINO」も、その一つ。「伝統はエクセレンスから」をコンセプトに、食材にこだわった最高レベルの伝統に息づくモダン料理を提供している。



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本物のローマ伝統料理や文化が体験できるクッキングクラスも多数




だが、もし料理好きで、ローマ伝統料理の神髄に触れてみたいのであれば、クッキング・クラスへの参加もおすすめだ。バチカン美術館の近くにある「Insideat」社では、フードツアーからクッキング・クラス、テイスティング、クッキング・スクールまで、様々なプログラムを提供している。

「ローマ食べ歩きツアー」「パスタ打ち」「ピッツァ作り」「グルテンフリー食ツアー」「ラビオリ&ティラミス作り」「ジェラート&フェットチーネ打ち」などの一部のプログラムは、同社のオンラインからでも申込みが可能。時間と料金はコースにより異なるが、1時間から2時間半、1名あたりの参加費は33~90ユーロが目安となっている。


「様々な体験を通じてローマの歴史と文化をより深く知って、愛情を深めて欲しい」と、日本の私たちに呼びかけている CNA Roma。

「新しいローマとの出会い」を求めて、旅に出てみよう!


CNA Roma

URL

https://www.cnaroma.it/


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