雪の中での演奏は初めて！ 世界的なピアニストのラン・ランがユングフラウヨッホで熱演
ニューヨーク・タイムズが「クラシック音楽界において今、最もホットなアーティスト」と称賛するラン・ランは、今を時めくピアニスト。2008年の北京オリンピックの開会式で演奏したことでも知られている。
© Jungfrau Railways 2022
世界的なピアニストのラン・ランのパフォーマンスが行われたのは、去る4月15日のこと。
ヨーロッパ最高地点の駅「ユングフラウヨッホ – トップ・オブ・ヨーロッパ 」に設置されたグランドピアノの前に座り、見事な演奏を披露した。
「雪の中で演奏するのは初めて」と、やや興奮気味のラン・ラン。「寒さで演奏会の途中から指が少し悴んできた」と言いながらも、中国東北部出身の彼は寒さに怯むことなく、リストの《愛の夢》、中国民謡《茉莉花》、J.S. バッハ《ゴルトベルク変奏曲》の３曲を演奏し、喝采を受けた。
（配信元：スイスに行くなら! ユングフラウ鉄道グループ/YouTube）
標高3454メートルの高地で、こうしたパフォーマンスは、スイスとオーストリアが共催国となったサッカー欧州選手権（EURO 2008）のキックオフイベントとして、その開幕１年前の2007年の6月7日にアレッチ氷河で行われたエキシビションマッチに由来している。
以来、このアレッチ氷河を一望する「ユングフラウヨッホ – トップ・オブ・ヨーロッパ」でのイベントはシリーズ化され、毎回スイスらしい、絶景の中での奇想天外なイベントが催されている。過去にはプロテニス選手のロジャー・フェデラーや、アルペンスキー選手のリンゼイ・ボンなども登場し、話題となった。
© Jungfrau Railways 2022
今年はラン・ランの演奏とあわせ、イベントを記念して氷で造られたグランドピアノの彫刻の除幕式も行われた。この氷像は、ユングフラウヨッホ – トップ・オブ・ヨーロッパにある「氷の宮殿」に展示され、誰でも見ることができる。