ここがヨーロッパの頂点!「ユングフラウヨッホ」
ユングフラウ観光に便利な鉄道パス
クライネ・シャイデックからアイガー、メンヒの山中を抜け欧州最高峰の鉄道駅「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」(標高3454メートル)まで、1年365日私たちを安全で快適に運んでくれるユングフラウ鉄道は、スイス観光に欠かすことのできないハイライトとなっている。
インターラーケンに本社を置くユングフラウ鉄道グループは、このユングフラウ鉄道の他にも同地方を走る計7本の山岳交通機関を運営しており、ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ(1往復)に加え、フィルストやシーニゲ・プラッテなどで3日間自由に乗り降りができる「ユングフラウVIPパス」や、ユングフラウ地方を自由自在に廻るのに便利でお得な「ユングフラウ トラベルパス」(夏季・連続した3~6日間)を発売している。
後者は滞在日数に合わせて使用期間を選べるため、ハイキング旅行やロングステイにも便利。これらのパスはオンラインや、日本の代理店などを通じても入手できるので、あらかじめ用意しておくと安心である。
「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」では高山病に注意!
列車を降りると出迎えてくれるのが、ユングフラウ鉄道の創始者であるアドルフ・グイヤー・ツェラーの胸像。そして構内から離れると、そこには雪と氷の美しい世界と大パノラマ、魅力的なアトラクションの数々が待ち構えている。ここを訪れた人のほとんどが、この場所に立つその瞬間を長らく心待ちにしていたことだろう。
建物に入り、そこに集まっている人々の合間から見え隠れする、真っ白な雪に覆われた岩肌が見えると、思わず窓の方に駆け寄りたくなるが、ここで気を付けなければならないのが標高だ。
医学的には男女の関係なしに、1日で標高差2500メートルの場所に登ったり、3500メートルの高さに到達した人の大半に、高山病など何らかの症状が現れると言われている。「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」はまさにそれに匹敵する高さにあり、健康な人でもちょっと早歩きしたり、階段を昇降するだけで心拍数が上がる。手足のむくみや眠気も、そうした高山病の軽い症状の一つである。こうした症状が出た場合、その症状は下山すれば落ち着くが、その場で予防したり緩和させるには、小まめな水分補給が欠かせない。
ご参考になるかわからないが、現地で安い水を買いに行く時間がない場合や、体調が悪くなった場合などを考えて、筆者は日本から飲み慣れた硬度のミネラルウォーターを数本持参。また、頭痛などの症状が出づらいように、事前に鎮痛剤を服用しておくなど、自己流の対策をいくつか取っている。
「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」では、万が一に備えて酸素ボンベの準備や、緊急を知らせる「HELP / HILFE」のボタンを随所に設置している。もし具合が悪くなったら無理はせず、近くにいるスタッフに助けを求めて頂きたい。もちろん前日のしっかりとした睡眠も、高山病の予防には欠かせない。