欧州文化首都「マテーラ2019」開幕 イタリア政府観光局が観光セミナーを開催
会の冒頭では、スタラーチェ駐日イタリア大使閣下が、「多くの日本人にマテーラとその周辺を訪れてもらい、その美しい風景を見て欲しい」と述べ、集まった旅行業界とメディア関係者に対し、マテーラへのツアーの造成と情報拡散など、さらなる協力を求めた。
また、マテーラ・バジリカータ財団の会長を務めるサルヴァトーレ・アッドゥーチェ氏も挨拶の中で、「マテーラは、1000年以上の歴史を持つ類まれな、イタリアの中でも貴重な歴史都市」であると説明した上で、今回の欧州文化首都の選定を機に、世界に向けてマテーラの魅力を発信していきたい」とコメント。そして、「過去にイタリアから欧州文化首都に選定された都市には、フィレンツェやジェノヴァ、ボローニャがあるが、今回マテーラはシエナやヴェネツィア、レッチェなどの強敵を破り、2019年の欧州文化首都に選ばれた」と胸を張った。
まず最初にプレゼンテーションを行ったのは、 バジリカータ州商工会議所会頭のミケーレ・ソンマ氏だ。同氏は、マテーラの強みが「教育水準の高さ」や、CRNやバジリカータ大学、宇宙測地学センターをはじめとする「価値の認定された技術能力センターのネットワーク」、そして恵まれた自然環境と犯罪率の低さなどを含む「生活の質」にあると説明した。
マテーラが属するバジリカータ州の観光事業については、近年経済および生産システムの中での重要性を増しており、大きな成長の可能性を秘めた分野になっていると述べた。同州への外国人観光客は全体の約14%で、主にフランス、アメリカ、ドイツ、英国から訪れているという。
欧州文化首都のメインテーマは「Open Future」
2019年1月19日の19時19分に華々しく幕を開けた「マテーラ2019」。オープニングイベントには2019人のアーティストが参加したが、今後は様々な形を通じて2憶7000万の人が関わりを持つ。
欧州文化首都「マテーラ2019」の概要を紹介した財団長のパオロ・ヴェッリ氏によると、欧州文化首都「マテーラ2019」のメインテーマは「Open Future」。これは「古い歴史を持つ都市が、これからの100年生きる子どもたちに未来を語る」という意味で、開催期間中にはヨーロッパを中心に8000名のアーティストが集まり、3月は「音楽」、4月は「映画」、5月は「演劇」といった具合に様々なイベントが催される。
中でも特筆すべきは、2000名以上が一緒に演じる「マスカーニ」や「ダンテ」をテーマににした大がかりなオペラ。また、日本のチームラボと連携を密にした、19の庭園を紹介するイベントなども要チェックだ。
「マテーラ2019」は、そうした数々のイベントが楽しめる「マテーラ・マップ」を作成。この特製マップにはテーマ別に分けられた5つのルートが紹介されている。観光にも役立つ便利なマップなので、ぜひ入手しておきたい。
特製パスポートを入手してマテーラ市民の仲間入り!
また、財団では「マテーラの一時市民」をコンセプトにした特製パスポートも販売している。価格は19ユーロ。このパスポートを購入すると、すでに終了したものを除き、すべての欧州文化首都関連イベントに参加ができる。
Matera 2019
ウェブサイト |
---|