ドイツ観光局、健康と医療に特化した専門家集団を新会員に迎える
オーバーアマガウの「キリスト受難劇」
オーバーアマガウの「キリスト受難劇」は、アルプスの山々に囲まれたドイツ南部バイエルン州の小さな村オーバーアマガウで10年に一度開催される世界最大規模のキリスト受難劇。1634年から370年以上も続く受難劇で、村の人々が総出で劇を演じる。2010年には104回の公演が行われ、観客数は515,000人を数え、2014年12月にはユネスコ無形文化財保護協定に基づき、連邦無形文化財目録に登録されている。
ドイツ観光局のペトラ・へードルファーCEOによると、この劇はドイツを代表する「文化探訪の旅」のターゲットとして海外向けマーケティングで高いブランドイメージが定着しており、同局とは長年、良好かつ密接な関係を続けているのだという。当初は2020年の開催が予定されていたが、コロナ禍によって延期を余儀なくされ、2022年に会期を延長する形で「ドイツ観光の起爆剤となるよう、連携を取りながら準備を進めている」ともコメントしている。
また、オーバーアマガウ・キリスト受難劇の運営会社のヴァルター・ルッツCEOも、今回ドイツ観光局の新会員に迎えられたことを受け、「ドイツ観光局との提携と国際ネットワーク参入により、我々の営業組織は将来に向けてより効果的な体制を整えることができた」とし、「新たな市場の開拓も可能になった」と述べた。
Die Oberammergauer Passionsspiele
ウェブサイト |
---|
国際ヘルスツーリズムを強化する「7pat社」
一方、オーバーアマガウ・キリスト受難劇運営会社と共に入会が承認された「Sanaクリニック」社は、ドイツ3大クリニックグループの一つ。34,293人の従業員を抱え、年間売上高は27億ユーロ(3,300億円)。アリアンツ、DKV、ジグナル、イドゥナといった25の保険会社の株主でもある。「7pat社」は、Sanaクリニックの共同出資者で、複数の大学病院や専門クリニックやリハビリセンターなど、ドイツ全土で50以上の医療機関の国際マーケティングを担当している。
「7pat社」が新会員となったことを受けペトラ・へードルファーCEOは、「『観光の国ドイツ』は、350ヶ所を超える認定保養地・浴療法地で最高レベルの医療技術に基づく施術を、手入れの行き届いた自然環境の下で幅広く提供しながら、心と身体の健康づくりに貢献することで高い評価を得ている」とし、「7pat社」との提携により我々は、健康づくりという無形の商品を観光客に強く意識させ、健康増進分野における国際競争での優位性をさらに強固なものにしていく」としている。
また、「Sana International Business」の代表でもある「7pat社」のニザー・マーロフCEOも、「『Sana クリニック社』は、卓越した医療の専門性はもちろん、世界中の患者さんのケアで培った豊富な経験に基づく治療へのアプローチや安心できる旅行の手配や母国語での患者さんのケア、さらには特殊なセキュリティーコンセプトに至るまでのノウハウを誇っている。ドイツ観光局の会員として、我々は医療ツーリズム分野で幅広いサービスをこれまで以上に世界全体に発信していくつもりである」とコメントを発表した。