ドイツ観光局「ツーリズムメディアアワード2025」の受賞者を発表!

2025年12月16日 掲載

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「ドイツ観光局 ツーリズムメディアアワード」は、ドイツ観光局が2023年から主催するメディアアワード。国際観光の急激な拡大により観光地間の競争が激しさを増す中、ドイツならではの上質でユニークな観光地としての魅力を広く啓蒙することを重視し、ドイツのイメージ向上およびドイツ旅行への関心喚起に寄与する優れた記事を積極的に顕彰することを目的に実施されている。

昨年度までは<持続可能な観光の取り組み>にフォーカスした「サステイナブルツーリズムメディアアワード」として実施されていたが、本年度からは名称をあらため、評価ポイントも<ドイツを上質で魅力ある観光地>として紹介する記事を対象としている。




DZT Tourism Media Award 2025

ドイツ観光局主催「ツーリズムメディアアワード2025」の授賞式での記念撮影





審査は、追手門学院大学 地域創造学部 地域創造学科の岡田美奈子教授と、旅行業界メディア『週刊ウイングトラベル・日刊旅行通信』を発行する株式会社航空新聞社・編集長の嶺井政敏氏の外部審査員2名に、ドイツ観光局アジア地区統括局長兼日本支局長の西山晃氏を加えた計3名で行われた。

ドイツ観光局プレスツアーに参加、もしくはドイツ観光局の協力を受け独自のドイツ取材を行ったジャーナリストが、前年10月から同年の9月まで露出したすべての記事が、選定の対象となっている。

 1. ドイツが質と格調の高い観光地であることを表現できている
 2. ドイツ旅行への関心喚起に大きく貢献しうる記事になっている
 3. 持続可能なツーリズムの発展期に寄与する内容になっていること

これらを「正確性」「客観性」「構造性」「独自性」「共感度」「視覚性」の6項目に基準を置き、評価が行われた。



受賞記事


2025年は「グランプリ」「準グランプリ」「審査員特別賞」が設けられ、計5媒体4名が受賞。各賞の受賞媒体および記事タイトル、筆者、評価ポイントは以下のとおり。


グランプリ


媒体名:ANA機内誌『翼の王国』
記事名:「ミュンヘン 緑の哲学」
筆 者:山下 マヌー 氏


評価ポイント:
ミュンヘンという大都市を題材にしながら、都市緑化や自然環境、人々の暮らしに焦点を当てた点に独自性がある。歴史的・環境的背景を押さえつつ生活者の目線も取り入れ描くことで、地域の姿を立体的に伝えている。また、一般的な観光記事では語られにくい視点を提示し、「ミュンヘンを別の角度で見ることもできる」という新たな発見を読者に与えている。都市緑化を倫理的営みとして捉える姿勢や、クラインガルテンに象徴される市民の自然との共生を紹介することで、持続可能な社会への普遍的な問いを投げかけている点も評価できる。
全体として、写真と文章の質の高さが「共感」や「雰囲気」を生み、読者にとって読み心地のよい内容である点を評価した。



準グランプリ


媒体名:世界文化社『メルセデスベンツマガジン』
記事名:ドイツ探訪シリーズ4「ライン河畔で唯一のワイン産地 馥郁(ふくいく)たるラインヘッセンへ」
筆 者:南陽 一浩 氏


評価ポイント:
歴史的背景から現代の姿に至るまでの流れが丁寧に整理されており、取り上げられたテーマには高品質さや文化的価値が感じられ、確かな視点で伝えている点が好ましい。また、ワイナリーを彩る人と人のつながりを感じさせてくれる内容となっており、読み手を実際に「行ってみたい」と感じさせる訴求力を持った記事であった。文章内容に引き込む力があり、描写や構成がしっかりと練られていることで、読み進めるうちにその土地の魅力が立ち上がってくる点が印象的。また、写真やビジュアル面の使い方も効果的で、視覚的にも高い訴求力があった。



審査員特別賞


媒体名:都市ガイドシリーズ『ドイツニュースダイジェスト』 
記事名:「2025年の欧州文化首都 ケムニッツの魅力再発見!」
筆 者:岡島 真琴 氏


評価ポイント:
コラム部分のストーリー性が際立っており、読み手を引き込む力の強い構成となっていた。歴史的な位置づけや、その意味をわかりやすく描くことで、地域の背景に厚みを与えている。その土地が持つ価値や魅力を読み手に自然に伝えていた。単なる観光案内にとどまらず「なぜその町が今の姿になっているのか」という背景に目を向けているため、読後に印象が深く残った。地域の歴史性や文脈を丁寧に掘り下げながら、読者の関心を自然と喚起していく表現が光る作品であった。




媒体名:JALカード会員専用ウェブマガジン『Agora plus』
記事名:「懐かしい童話の風景 木組みの家が連なるメルヘン街道へ」
筆 者:鈴木 博美 氏


評価ポイント:
「メルヘン街道」のテーマ性を、単なる観光紹介にとどまらず、グリム兄弟の生涯やゆかりの地を辿るストーリーとして構成している点に特徴があった。題材としては既に多く語られてきた領域ではあるが、その中でも視点の置き方や進行の組み立てが明確で、読者に“旅を追体験させる”ような流れが感じられた。また、文章表現だけでなく、写真や動画などのビジュアル要素を効果的に取り入れており、読者の関心喚起に成功している点も高く評価した。




媒体名:ダイナースクラブカード会員誌『Signature』 
記事名:「ドイツ 美に触れる路 ロマンチック街道」
筆 者:鈴木 博美 氏


評価ポイント:
視点や切り口に独自性が見られ、新鮮さのあるアプローチが評価された。従来の語られ方とは異なる観点から対象を捉えることで、読み手に新しい気づきや興味を呼び起こしている点が優れていた。また、文章表現や情報の組み立て方に強いこだわりが感じられ、質感のある読み心地を生み出していることも特徴だった。さらに、ビジュアル面と文章表現がうまく連動しており、読者を自然と引き込む魅力があった。


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