「エルプフィルハーモニー・ハンブルク」がグランドオープン!
2017年1月11日、北ドイツにおける音楽のメトロポールの心臓部ともいえる「エルプフィルハーモニー・ハンブルク」がオープンし、壮麗なコンサートホールで開幕式典とこけら落としのコンサートが開催された。
ハンブルクの市街地と港湾の間に聳えるように建つこのホールを手がけたのは、へルツォーク&ド・ムーロン建築設計事務所。かつて倉庫だったカイシュパイヒャーが、波打つようなスカイラインを持つガラス張りの上部構造に結合されている。3つのコンサートホールを有するこの建物には、ホテルや出入り自由な展望プラットホームも設置されている。
大ホールで行われたオープニングの記念式典には、ドイツ連邦共和国のヨアヒム・ガウク大統領をはじめ、ハンブルクのオーラフ・ショルツ第1市長、建築設計事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンを代表しジャック・ヘルツォーク氏、さらに総監督兼芸術監督のクリストフ・リーベン-ゾイター氏が登壇し、スピーチを行った。また、賓客の中にはアンゲラ・メルケル首相、政治家や文化人などが多数名を連ねた。
大ホールでのコンサートは、北ドイツ放送(NDR)エルプフィルハーモニー・オーケストラが、バイエルン・ラジオ放送合唱団他、フィリップ・ジャルスキー氏(カウンターテナー)、カミラ・ティリング氏(ソプラノ)、ヴィーブケ・レームクール氏(メゾ-ソプラノ)、パヴォウ・ブレスリク氏(テノール)、そしてブリン・ターフェル氏(バス-バリトン)といった著名な客演ソリストと共に、首席指揮者であるトーマス・ハンゲルブロックのタクトで演奏。ドイツ人現代作曲家ヴォルフガング・リームがこの日のために作曲さた『追憶。テノールと偉大なオーケストラのための、ハンス・ヘニー・ヤーンを記念したトリプティークと一節』は、この日が初めての上演となった。さらにステージはベートーヴェンの『第九』で最高潮へと達し、最終合唱の『歓喜よ、神々の麗しき霊感よ』は、この新たなコンサートホールの誕生をこの上ない形で表現した。
このコンサートの上演中は、建物のファサード全体が一大スクリーンに見立てられ、そこに大ホールで奏でられる音色がリアルタイムで色と形に変換された、独特のイルミネーションが投影された。数千人もの観客が見守る中、エルプフィルハーモニーは街と港からなる印象深い舞台装置を背景として、新たなランドマークとしての輝きを放った。
Elbphilharmonie Hamburg
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(写真はイメージです)
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