映画音楽の都ウィーン
ヨハン・シュトラウス2世作曲『美しく青きドナウ』、オペラ座、そしてウィーン・フィル… 世界的に知られ高く評価されている音楽の都ウィーンだが、これは独立した音楽ジャンルである「映画音楽」にも当てはめられる。
ハリウッド・イン・ウィーン
毎年秋、映画音楽の関係者が集まり、最新作からクラシックな名曲まで映画音楽の数々を紹介しているのが「ハリウッド・イン・ウィーン」だ。ガラ・コンサートでは、優れた映画音楽作曲家に「マックス・シュタイナー映画音楽賞」が授与されている。
過去の受賞者には、ジェームズ・ニュートン・ハワード(2015)、ランディ・ニューマン(2014)、ジェームズ・ホーナー(2013)などが名を連ねている。
Hollywood in Vienna
開催日 | 2017年10月13日+14日 |
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会場 | Wiener Konzerthaus |
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シンクロン・ステージ・ウィーンとウィーン・シンフォニック・ライブラリー
国際的な映画人にとって、ウィーンに集まる重要な理由がもう一つある。それが、現在世界で最も先進的な映画音楽録音スタジオ「シンクロン・ステージ・ウィーン」。ウィーン23区にあるこのホールは、世界をリードするロサンゼルス、ロンドン、ベルリンに匹敵するトップクラスに数えられている。これに並行してシンクロン・ステージ・オーケストラが編成され、各スタジオや映画プロデューサーの求める最高レベルの演奏を提供しています。
このシンクロン・ステージ・ウィーンを運営しているのが、音楽ソフトウェアやサンプル・ライブラリーを専門とするウィーンの企業「ウィーン・シンフォニック・ライブラリー」。現在ここには200万に上るオーディオ・サンプルがあり、グラミー賞受賞者のジェームズ・ニュートン・ハワードなど著名アーチストが、最先端のオーディオ・サンプルを利用している。ウィーン・シンフォニック・ライブラリーは、群を抜いた音響データバンクによって、この分野で世界をリードする存在となっている。
Synchron Stage Vienna & Vienna Symphonic Library
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マックス・シュタイナー・オーケストラ & ウィーン・ミュージック・エンジェルズ
映画およびメディア部門で最高レベルの録音を保証するのは、2012年ウィーンで設立された「マックス・シュタイナー・オーケストラ」。すでにアンドリュー・ロイド・ウェバーなどの作曲家や、エルヴィン・シュロットなどオペラ歌手、ホセ・フェリシアーノなどの歌手と共同制作をしている。また、映画音楽のため、ウィーン最初のミュージック・プレパレーション・サービスを提供しているのがウィーン・ミュージック・エンジェルズである。
Max Steiner Orchestra
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Vienna Music Angels
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ウィーン・フィルム・コミッション
さらに、映画撮影に関する情報とサービスを提供するのが「ウィーン・フィルム・コミッション」。ウィーン市の機関で、劇場映画とテレビ映画の制作に関する無料サービスを提供。オーストリアおよび世界各国のウィーンにおける映画撮影をサポートしている。その活動の幅は広く、ストーリー映画、記録映画、ドキュメンタリー、学生作品、コマーシャルにもおよぶ。
Vienna Film Commission
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