次の英国の旅は「チーズとビールの国」、美味しいウェールズへ!
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ウェールズ政府 観光・スポーツ・世界遺産部門ディレクターのマノン・アントニアッツィ氏
ウェールズ観光局 局長(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー)であるマノン・アントニアッツィ氏の来日を受け、都内のホテルで先日、ウェールズ観光セミナーが行われました。
2012年11月、英国ウェールズ政府の観光・スポーツ・世界遺産部門ディレクターに就任したマノン・アントニアッツィ氏は、2004年から2012年までチャールズ皇太子の個人秘書を務められたという、ちょっと珍しく、そして素晴らしい経歴をお持ちの人物。それ以前にも英国放送協会の広報部門でBBCウェールズ担当長官や、上級管理職としてウェールズ国会議会でコミュニケーション担当を勤められたり、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの理事を務められるなど、思わずため息がこぼれるような輝かしい経験を数々お持ちのスーパーウーマンでいらっしゃいます。
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マノン・アントニアッツィ氏自らによって行われたプレゼンテーションでは、欧州最古の言語を持つケルトの国ウェールズには600を超える古城と6つのユネスコ世界遺産をはじめ、ケンブリッジ侯爵夫妻(ウィリアム王子とキャサリン妃)が新婚生活を過ごされたアングルシー島や、英国唯一の海岸国立公園であるペンブルックシャー海岸国立公園などの景勝地、さらにオペラや男性コーラスといったウェールズの文化についても紹介がありました。
保存鉄道でも有名なウェールズは、日本でもお馴染みのあの『機関車トーマス』のモデル(タリスリン鉄道)にもなった地方です。
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英国ウェールズ政府 欧州・外務局 日本事務所代表の中嶋竹春氏
さらにプレゼンテーションの冒頭、英国ウェールズ政府 欧州・外務局 日本事務所代表の中嶋竹春氏が挨拶をし、その中で日本からの渡航者の評判も非常に良いウェールズのチーズとビールも、今後は大きくアピールしてゆきたいとのお話もありました。

セミナーの後のレセプションでふるまわれたウェールズ産チーズ
ウェールズ政府は昨年に引き続き、ウェールズからのFood & Drink使節団を迎え、3月に幕張メッセで行われた「FOODEX JAPAN 2015」に出展。日本の食品業界関係者やメディア関係者を集め、まだ日本市場に入ってきていないウェールズ産の上質な食材を紹介するセミナーも開催し、その席でウェールズ産チーズもアピールしました。その一つ、日本未入荷のスノードニア・チーズ・カンパニーのチーズは、まだウェールズに行かなければ出会えない味です。

「FOODEX JAPAN 2015」でのウェールズ・ブース
このチーズ以外にも手作りジャムや、ウェールズ産の大きなブルーオマールなども紹介されましたが、ブリジェンドの老舗バーツ・ビスケット&ケーキ社のビスケットや、ウェールズ唯一の蒸溜所のシングルモルトを使ったフルーツケーキ(こちらもまだ未入荷)なども、ウェールズに行ったら是非体験して頂きたい味覚です。このフルーツケーキは、カーディフのセント・ファガンズ国立歴史博物館でも販売されています。
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2014年にも出展されたアングルシー産のシー・ソルト
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ウェールズのお菓子。風味豊かなウェルシュ ウイスキーのフルーツケーキはオススメ!
(ディスプレイは2014年度のもの)
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ウェールズ産の巨大ブルーオマールは、食べ応えがありそうです!
もちろん、こうしたウェールズの味覚とともに忘れてはならないのが、ビールです。英国のビールとしては、イングランドやスコットランドにやや押され気味ではありますが、その味わいはどちらにも負けていません。中でも、ウェールズの伝統ある醸造所ヴェリンヴォエルの代表的な商品である「ダブルドラゴン・エール」は、モルト大麦の香りが豊かな最高級エール。どこかベルギーのトラピストビールを彷彿する味わいです。

一方、古代ケルトから受け継いでいる醸造に対する誇りと近代的な醸造設備を融合し、ビール本来の味と香りを追求した「ケルト」は、2007年に創業した新しいブルワリーで、バランスの良い爽やかな味わいが特徴です。
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ここに紹介したビールは日本でも味わうことができますが、ウェールズには知られざるビールがまだたくさんあります。ウェールズの首都カーディフへは、ロンドンのパディントン駅から鉄道でわずか2時間。今人気のマンチェスターやリヴァプール、バースやコッツウォルズからなら、車で1時間ほどでアクセスできるので、次回の英国の旅はウェールズにも足を伸ばしてみてはいかがでしょうか? (協力:英国ウェールズ政府/英国政府観光庁)