ウィーン 2025年の観光スローガン「ワルツの王、音楽の女王」を発表
ヨハン・シュトラウス2世は、650年におよぶハプスブルク帝国の末期に活躍した作曲家。生前から「ワルツ王」や「ウィーンのもう一人の皇帝」と呼ばれるほどの人気を誇っていた。
ウィーン市観光局では、シュトラウスの生誕200周年を迎えるにあたり、音楽の都ウィーンを「シュトラウス2世の女王」と位置づけ、2025年の観光スローガンに「ワルツの王、音楽の女王」と掲げた。
シュトラウス2世が愛し、その着想の源としたウィーンは、他の町で生まれたモーツァルトやベートーヴェンなどの文化人が拠点を置いた街。ウィーン市では、そうした街の歴史的や音楽的価値を紐解き、今なお毎夜1万人もの観衆を魅了する「音楽の女王ウィーン」の魅力を、世界に向けて発信する。
現在発表されている主な記念事業は、以下の通り。
・特別展『ヨハン・シュトラウス』
ウィーン演劇博物館/2025年6月23日まで
・特別展『シュトラウス&ベーゼンドルファー』
ウィーン楽友協会内ベーゼンドルファーサロン/2025年8月30日まで
・記念コンサート
ウィーン楽友協会やウィーン・コンツェルトハウスなど/通年
ウィーン市観光局はまた、シュトラウス2世の音楽とウィーンの文化遺産を紹介する取り組みの一環として、YouTube上で欧州宇宙機関(ESA)と共同制作した短編ドキュメンタリー『スペース・アンセム』を公開した。
このドキュメンタリー『スペース・アンセム』では、キューブリック監督の助監督であるブライアン・W・クック氏、ウィーン放送交響楽団首席指揮者マリン・アルソップ氏、『シンプソンズ』の作曲家カーラ・タルヴェ氏、欧州宇宙機関(ESA)の予備宇宙飛行士カルメン・ポスニグ氏、シュトラウス2世の後裔エドゥアルト・シュトラウス氏といった専門を異にする人々が登場。それぞれの視点から見たシュトラウス2世の音楽と宇宙とのつながりを語っている。
◇ ヨハン・シュトラウス2世(1825-1899)
1825年10月25日にウィーンで誕生。父は、音楽家のヨハン・シュトラウス1世。カリスマ性やビジネスの手腕にも恵まれた作曲家で、生涯で約500曲のワルツやポルカ、オペレッタを作曲。「ウィーナー・ワルツ」というジャンルを広めた人物でもある。代表作には『美しく青きドナウ(1867年)』『ウィーンの森の物語(1868年)』『こうもり(1874年)』『皇帝円舞曲(1888年)』などがある。
関連スポット:
黄金のシュトラウス像(ウィーン市立公園)/ハウス・オブ・シュトラウス/ヨハン・シュトラウスの住居(ウィーン2区/Praterstraße 54)/シュトラウスの墓(ウィーン中央墓地/名誉地区32A-27)/ヨハン・シュトラウス・ニュー・ディメンションズ(イマーシブ型ミュージアム)
Strauss-Jubiläumsjahr 2025 - 'King of Waltz. Queen of Music'
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