アントワープ記念年、ガースベーク城で「ルーベンス展」開催
2018年のベルギーは、バロックの都「アントワープ記念年」。その中心となるのが巨匠ピーテル・パウル・ルーベンスである。
ベルギーは、ルーベンスが多くの作品を描いた国。見どころはアントワープに集中しているが、2018年夏にブリュッセル郊外のガースベーク城で行われる企画展で、「ピーテル・パウル・ルーベンスと2番目の妻ヘレナの結婚契約書と最後の遺言書」が特別公開される運びとなった。これはルーベンスが人生の終焉を前に何を思ったのか、そのプライベートな素顔に触れる貴重な機会となる。
会場となる「騎士の間」があるガースベーク城は、パヨッテンランドにある風光明媚な中世の城。ベルギーとオランダ史において大きな役割を果たし、エグモント伯爵をはじめ多くの貴族が所有した由緒ある城である。
19世紀に城の所有となったヴィスコンティがロマンス様式に改築し、現在に至っている。ヴィスコンティは1921年、ガースベーク城をベルギー政府に寄贈。現在はフランダース地域政府の下、庭園が一般公開されている。
そのガースベーク城と一緒に訪れたいのが、ルーベンスと並びベルギーの巨匠と称されるピーター・ブリューゲル(父)の描いた風景が残る「ブリューゲル街道」である。ブリューゲルは、農民の暮らしぶりを生き生きと描いた16世紀のフランドル派を代表する画家で、日本でも2017年夏に開催された「バベルの塔展」や「ベルギー奇想の系譜展」で話題となった。
そのブリューゲルの世界が広がっているのが、ガースベーク城のある「パヨッテンランド」と呼ばれるエリア。ブリューゲルがモチーフとした数々の建物や風景をつないで、巡ることができる。
The marriage contract and last will and testament of Rubens
会期 |
2018年7月1日~8月31日 |
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場所 |
ガースベーク城 |
ウェブサイト |
(写真はイメージです)
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