フィンランド、2017年の外国人旅行者数は過去最高を記録

2018年09月13日 掲載

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日本人旅行者数も非常に順調に推移


2017年に独立100周年を迎えたフィンランド。パーヴォ・ヴィルックネン氏によると、2017年にフィンランドを訪れた外国人旅行者の宿泊数は過去最高となる660万泊を記録し、日本人旅行者数も前年比で10.3%増と順調に推移。日本人入国者数も前年比8.3%となる123,981人に達した。


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来日したVisit Finland(本局)パーヴォ・ヴィルックネン局長



そうした背景には欧州主要都市の大きな問題となっている過度な観光地化や治安の問題に伴い、「フィンランドがまだ新しく、安全でクリーンな旅行先である」などのポジティブなイメージ、『ムーミン』『オーロラ』『マリメッコ』や『イッタラ』などのブランド力、さらにフィンランドの「ライフスタイル」そのものが世界中から注目を浴びていることが、フィンランドの観光を押し上げている大きな要因となっている。そして何より、フィンランドの「豊かな自然」や「穏やかな国民気質」が最大の理由と言えるだろう。


過去最高となるサプライヤーが出展した「Moi Moi Finland Workshop」


そうした日本マーケットの好調ぶりは、去る9月5日に開催された「Moi Moi Finland Workshop」からも見て取れる。
Visit Finland では2018年、世界各地で36のイベントの開催を予定しているが、日本での「Moi Moi Finland Workshop」は、フィンランド本国でも非常に重要視されていると、ヴィルックネン氏とともに来日した Visit Finland グローバル・セールス・プロモーション ディレクターのヘリ・メンデ氏は言う。


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過去最大となる32のサプライヤーが出展した商談会の様子



そうした傾向を裏付けるように、2018年は現地から過去最高となる32の組織が出展。日本からも旅行会社、ランドオペレーター、メディアを合わせ約150名のバイヤーが来場し、各テーブルで熱心な商談が繰り広げられた。

とはいえ、フィンランド観光に不安要素が全くないわけではない。2018年の上半期は、前年に比べるとやや弱含みで推移していることから、「下半期でなんとか巻き返し、2019年をより素晴らしい年にしたい」とヴィルックネン氏はその意気込みを語る。

それを後押しするのが「日本フィンランド国交樹立100周年」にあたる2019年に控えている文化事業の数々。その軸となる3つキーワードが「ムーミン」「映画」「サウナ」である。


日本フィンランド国交樹立100周年、2019年は文化事業が目白押し


日本フィンランド国交樹立100周年を迎える2019年、最大の目玉は埼玉県飯能市に春にグランドオープンする「ムーミンバレーパーク」。フィンランド生まれの『ムーミン』は世代を問わず日本人にも非常に人気の高いキャラクターだが、これはそムーミン物語の世界を主題にしたテーマパークで、その横には2018年10月に北欧のライフスタルを体験できる「メッツァビレッジ」が一足早くオープンする。

また、2月にはフィンランドでもロケが行われ映画『雪の華』が公開。フィンランドでロケが行われた日本映画は今のフィンランドブームのきっかけともなった『かもめ食堂』以来となっている。本作品では夏のヘルシンキ、そして冬のオーロラがストーリーの鍵を握っており、この映画を観た人に「フィンランドへ行きたくなったか」を調査したところ80/100ポイントを獲得。フィンランドサイドの関係者も、この結果にかなり手ごたえを感じてるようだ。


2019年2月1日に公開予定の映画『雪の華』



そして、3つ目のキーワードが「サウナ」だ。美容と健康に良いサウナは、今若者を中心に日本でも人気上昇中。フィンランドはそうしたサウナの国としてもお馴染みだが、Visit Finland は今秋からフィンランドのサウナ文化を約2年かけて大プロモーションする。

フィンランドの人々にとってサウナは単に「ウェルビーイング」というだけでなく、非常に「スピリチュアル」な場所で「先祖の魂との関係など、日本人にも理解し易い文化である」と、ヴィルックネン氏も胸を張る。そんなフィンランドではまさに今、彼らの魂とも言えるサウナにルネッサンスが巻き起きているというから目が離せない。


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画像提供:フィンランド政府観光局



このサウナのプロモーションについては、今月19日にもメディア向けのイベントが催され、その詳細が発表される予定となっている。


ヘルシンキ便の増便で益々近くなるフィンランド


ヘルシンキ・ヴァンター空港をハブとするフィンエアーは2018年、日本各都市とヘルシンキを週38便体制で運航しているが、2019年にはJALとのパートナーシップにより週41便へと増便。関係者の鼻息も荒い。


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「ムーミン」の国からこんにちは © Moomin Characters ™
(左から)Visit Finland 本局 パーヴォ・ヴィルックネン局長、グローバル・セールス・プロモーション ディレクターのヘリ・メンデ氏、セールス&マーケティング・マネージャーの沼田晃一氏



この日本とフィンランド間の航空路線の増強を機に、Visit Finland では日本人渡航者の誘致活動を強化。北欧の文化への関心が高い若い女性だけでなく、3世代のファミリー旅行や母娘旅、さらにヘルシンキを経由して欧州各国へ向かうストップオーバーを視野に入れ同国の魅力を訴求。今後も日本を重要マーケットと位置づけ、積極的なプロモーションを展開していく方針だ。


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