ロマンティック街道のネコ職員、ヴェンデルシュタイン
パトロールをする世界初のネコ職員、ヴェンデルシュタイン
ロマンチック街道沿いにあるネルトリンゲンという町で、今話題となっている一匹の雌ネコがいる。
それがネルトリンゲン市役所に勤務する「ヴェンデルシュタイン」。ヴェンデルシュタインは、同市から給料（250～300ユーロ）として食事と寝床を得ている、恐らく世界初のネコ職員だ。
ドイツで縁起が良いとされる三毛ネコが、ネルトリンゲンの聖ゲオルク教会の高さ90メートルの塔に現れたのは2010年の初めのこと。その日からこのネコは350段の塔の階段を毎日上り下りするようになり、いつの間にか塔に暮らし働くスタッフの仲間となった。そして、名前のなかったこのネコは、塔の昔の名前をとって「ヴェンデルシュタイン」と名付けられた。
ヴェンデルシュタインは、外国人観光客のグループが塔の階段を上り下りするのを何度も引率し、観光客がいない時には窓敷居に飛び乗って部屋を見回り、外の展望台から中世の街並みと周囲のロマンチックな風景を眺めていた。
やがてネコは塔の常勤スタッフとなり、ネズミやハトを退治。ネルトリンゲンで最も人気のある重要な文化遺産を守るという重要な任務を担うようになった。そこでネルトリンゲン市はその働きを重要視し、塔の予算からそのネコに250～300ユーロを正式に割り当てることを決定。まさにサクセスストーリーを歩むネコである。
地元メディアがこの話題を取り上げると瞬く間にそのニュースは世界を駆け巡り、話題のネコを一目見ようとする多くの観光客を引き寄せるようになった。 もちろん、地元の人々もこのネコが大好きで、挨拶に立ち寄ったり、時にはご馳走の差し入れをする人の姿もあるという。ロマンティック街道を訪れたら、ネルトリンゲンの人気職員、ヴェンデルシュタインに会いに立ち寄ってみてはいかがだろうか。
Nördlingen
ウェブサイト |
|---|