ドイツ、バイエルン王の名城群がユネスコ世界遺産に登録

ノイシュヴァンシュタイン城 © Lookphotos/Florian Werner
先ごろパリで開催された第47回世界遺産委員会において、ドイツ・ユネスコ委員会の推薦を受けた「ノイシュヴァンシュタイン城」「リンダーホーフ城」「ヘレンキームゼー城」「シャッヘン山荘」が、バイエルン王ルートヴィヒ2世の建築遺産としてユネスコ世界遺産に正式登録された。
バイエルン王ルートヴィヒ2世(在位:1864〜1886年)は、1867年に首都ミュンヘンの喧騒から離れ、自身の理想とする王国を築こうとした。1868年には南ドイツ・アルプスの山麓にあった中世の城跡に「ノイシュヴァンシュタイン城」の建設を開始した。この夢の城はドイツ・ロマン主義の象徴として世界的に知られて、現在もドイツ観光のハイライトとなっている。

ヘレンキームゼー城 © DZT/Günter Standl
時期を同じくしてヘレン島(キーム湖)で始まったのが、ヴェルサイユ宮殿に着想を得た壮麗な宮殿の建設。オーバーアマガウ南のグラスヴァング渓谷にある「リンダーホーフ城」は、当時の上流階級の別荘として1869年に建築が始まった。また、標高1,866メートルにある「シャッヘン山荘」は、狩猟ではなく、近代的な快適さの中で高山を楽しむために建設された先進的な城となった。これら4つの建造物には歴史的モチーフに加え、独創的な建築設計、そして当時最先端の技術(電灯、流水付き浴室・トイレなど)が導入されており、19世紀後半の革新性を今に伝えている。
バイエルン王の名城群があらたな世界遺産に加わったことを受けドイツ観光局のペトラ・ヘードルファーCEOは、「19世紀にルートヴィヒ2世によって建設されたこれらの城は現在、ドイツを代表する観光名所となっています。この文化的ランドマークを通じ多くの方々にドイツを訪れていただけるよう、私たちは最新世代のMR(複合現実)アプリケーションなどを取り入れた、デジタルイノベーションに注力していきます」とのコメントを発表している。
bavaria.travel
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