聖母教会でバッハの「クリスマス・オラトリオ」を聴く!
ドイツでクリスマスを過ごすなら、やぱりバッハの「クリスマス・オラトリオ(BWV248)」は外せないでしょう。
この「クリスマス・オラトリオ」とは、あの音楽の父と称されるヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲した6部構成のオラトリオのこと。クリスマスというと一般には、キリストが誕生したとされる12月25日のみ認識されていますが、バッハの時代ドイツでは、12月25日から新年1月6日の「顕現節」までの13日間を意味し、現在でもドイツではそれが受け継がれています、
1734年から35年にかけてのクリスマス期間には、12月25日から27日のクリスマス第1日~第3日、1月1日、新年後の日曜(その年は1月2日が日曜だった)、そして三王の礼拝の祝日である「顕現節」6回の祝祭日があり、それらの日に1曲ずつクリスマス・カンタータが上演され、その全体を総称して「クリスマス・オラトリオ」と呼ばれるようになったと言われています。そして、その6部からなるオラトリオは、全64曲から構成されています。
アドヴェントのシーズンにドレスデンでそのオラトリオを聴くのであれば、やはり聖母教会(フラウエン教会)でしょう。
1945年、先の大戦による大空襲で完膚なきまでに破壊されたドレスデン。2005年に再建されたこの聖母教会は、ドレスデン復興の象徴として、この町で市民に最も愛されている建造物となっています。その聖母教会で毎年、バロックマイスターが指揮するバッハの「クリスマス・オラトリオ」が上演されています。演奏時間は全曲約3時間。それを途中休憩を挟み、約3時間半かけた2部構成で楽しめます。
高らかなトランペットと合唱隊のコーラスによる「喜びの声をあげよ、喜び躍れ!この日々をほめたたえよ!(Jauchzet, frohlocket)」が聖堂内に響き渡ります。まるで天へと昇華されていくようなその響きからは、コンサートホールでは決して味わうことのできない感慨が込み上げてきます。
わずか13日間に6曲の新作カンタータを作曲し上演した、その完璧なまでのバッハの世界。聖なるクリスマスに、皆さんもドレスデンで感動体験をしてみませんか?
Der Frauenkirche Dresden
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(動画はイメージです)
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