イタリア政府観光局、ツーリズムEXPOジャパンにブース出展
イタリア政府観光局(ENIT)は2017年、東京以外でのプロモーション活動強化を図り、上半期は広島を筆頭に名古屋、大阪、岡山、松山などの各地でセミナーや旅行博に参加してきたが、9月は21日から24日まで都内で開催された「ツーリズムEXPOジャパン2017」に今年も180平方メートルの大きなイタリアブースを出展。来日したカンパニア州、トスカーナ州、ミラノ市、コルティーナ・ダンペッツォ観光局、ボローニャ観光局、さらにはローマやフィレンツェなどのホテルや旅行会社とともにイタリアの魅力を発信し、ブースは連日多くの訪問者でにぎわった。
そのブース内で22日、業界・メディアを対象とするカンパニア州、トスカーナ州、ミラノ市の3つのプレゼンテーションを開催し、現地の関係者が最新情報を映像とともに紹介した。その全席にジョルジョ・スタラーチェ駐日イタリア大使の姿もあった。
カンパニア州、2016年は12.1%の伸びを記録
カンパニア州文化観光政策部長のロザンナ・ロマーノ氏によると、カンパニア州の観光は2016年に12.1%の伸びを記録。特にポンペイとカゼルタ王宮が増加したという。ナポリ、アマルフィ、ポンペイなどの数多くの世界遺産を有する同州は、カプリやソレントなど自然文化の美しさで日本人観光局にも人気が高い。プレゼンテーションでは、同州にある数々の博物館をはじめ遺跡、さらにはナポリの名門「サン・カルロ歌劇場」での来季のプログラムや地中海の食の魅力を紹介した。
ルネッサンス芸術にとどまらないトスカーナの魅力
次ぎにプレゼンテーションを行ったトスカーナ州の観光プロモーションとマーケティング部長のレイラ・プルネーティ氏は、トスカーナ州にはフィレンツェに代表されるルネッサンス芸術作品はもちろん、美しい景観をもつ地域や街が映画『インフェルノ』や『ライフ・イズ・ビューティフル』などの舞台になっていることを紹介した。
また、2017年の「イタリアの文化都市」となったピストイアで様々なイベントが催されていることや、「フィレンツェ・カード」の新サービス、さらに10月にオープンする映画舞台監督「フランコ・ゼフィレッリ美術館」などを紹介した。
ミラノ市観光部、万博後の観光も好調であることをアピール
最後にプレゼンテーションを行ったのは、ミラノ市観光部のセルジョ・ダネルッツィ氏だ。「ミラノ万博」後の2016年には740万人が同市を訪問し、延べ宿泊数は1560万泊を記録した。これはどちらも前年比5%の増加で、また海外からの訪問者数は2017年前半、前年比13%増加であったと報告した。
さらにミラノの魅力として、毎年34万人が集うデザインの祭典「サローネ国際家具見本市」をはじめとするMICEだけでなく、文化、音楽、充実した飲食施設にも触れ、合わせて観光客にも優しいバイクシェアなどの環境への取り組み、ダ・ヴィンチが建設計画に携わった運河エリアの整備やアート、そして「デザインの街」として新スポットやそのや魅力も紹介した。