イタリア政府観光局が特別サイト「イタリアの城」を公開
映画『薔薇の名前』や『レディーホーク』の舞台にもなったアブルッツォ州にある「ロッカ・カラショ」（photo by：Iaia 62）
北から南まで個性的な城や要塞にあふれるイタリア。そうした城や要塞は歴史と文化の中心となり、時代の転換点となる出来事の舞台にもなった。
こうした城や城塞は、現在は博物館になっているものから食事のできるレストランやラグジュアリーな宿泊施設や結婚式会場、イベント施設としても使用できる場所まで、実に様々存在している。
このほどイタリア政府観光局（ENIT）が公開した特別サイト「イタリアの城」では、16州の協力を得て、都市部から秘境にいたるまで、深い魅力が詰まった城と要塞を紹介する。
ヴァッレ・ダオスタ州
イタリアで最も小さいながらも、豊かな文化遺産に恵まれたヴァッレ・ダオスタ州は、アルプス山脈の中心にある芸術と歴史の宝。谷底や側面の広い谷間を監視するための城や塔、要塞化した建物が数多く残っている。これらの場所は今、芸術・歴史スポットとして、またアルプス山脈の絶景が楽しめる地として、訪れる人々を魅了している。
ロンバルディア州
湖を望むシルミオーネの「スカリジェーラ城砦」から画家アンドレア・マンテーニャの絵画で埋め尽くされた部屋があるマントヴァの「サン・ジョルジョ城」まで、ロンバルディア州には宮廷生活が垣間見られる城が点在している。
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州
国境にあるフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州には、歴史あるワイナリーやロマンチックな城が点在。州内に散らばる小さな村の多くは、「イタリアで最も美しい村々」に登録されている。サン・ダニエーレの生ハムなど、州の食遺産にもなっている地域の食材も堪能できる。
エミリア・ロマーニャ州
争い、愛憎、陰謀、征服を経験した、100におよぶ城が点在するエミリア・ロマーニャ州。ルネッサンス時代の面影が残る城に宿泊してゴーストハンティングを体験したり、「世界一美味しい」といわれるパルマハムやチーズを味わってみよう！
リグーリア州
緑に囲まれたおとぎ話のような城から森に佇む邸宅まで、様々な城があるリグーリア州。中世への関心を満たすなら、リグーリアが一押し。
トスカーナ州
ダンテ・アリギエーリの『神曲』に関係する城など、トスカーナ州には北から南、東から西まで、山から海へと多様性に富んだ城や砦が存在する。城壁や塔から絶景を眺め、洗練されたエレガンスの世界を体験してみよう。
マルケ州
数世紀にも渡って建設された数多くの要塞や城が残るマルケ州を訪れるなら、ルネサンス期の軍事建築の傑作とも言われる「アクアヴィーヴァ・ピチェーナの要塞」は必見。また、初期ルネサンス時代を生きた建築家ディ・ジョルジョ・マルティーニによる「モンダヴィオ要塞」、その起源を13世紀にまで遡る「カメリーノのヴァラーノ要塞」などがある。
ウンブリア州
城塞都市でもあるアッシジ、湖のほとりにあるマルタ騎士団の城（現在はワイナリーが所有）など、中世の香りを色濃く残す数多くの城塞都市が残るウンブリア州。世界的な音楽イベントや美しい自然と伝統料理、様々な体験が楽しめる。
アブルッツォ州
映画『薔薇の名前』や『レディーホーク』の舞台にもなった中世の古城「ロッカ・カラショ」を有するアブルッツォ州では、新たな旅のスタイル「スローツーリズム」を体験するには打ってつけのディスティネーション。
カンパニア州
「ナポリの卵城」をはじめ、サレルノ湾を望む「アレキ城」、そして海に浮かぶ島々に残された要塞や城が残るカンパニア州では、城めぐりとあわせ、都市観光、内陸エリアでの食事やワイン、自然ツアーも楽しめる。
プーリア州
プーリア州の旅は、唯一無二の建造物発見の連続。大きな宮殿のあるルチェーラから、荘厳なボヴィーノの「ドゥカーレ城」、海際に佇むヴィエステの「ズヴェヴォ城」、そしてダウニア地方とガルガーノ地方を360度見渡す「モンテ・サンタンジェロの要塞」など、数えきれないほど魅力的な城や城塞を有する。
カラブリア州
北から南まで地中海の文化と人々が出会う交差点がカラブリア州。息を呑むような展望台へと続くフレスコ画に囲まれた螺旋階段で有名な「コリリアーノ公爵城」からイタリアで最も美しい村クロトーネにある「サンタ・セヴェリーナ城」、水面にある唯一の「アラゴン要塞」など、個性的な城が満載。
サルデーニャ州
歴史に歪められたファンタジーの要素が膨らんだファンタズマ（幽霊）、戦いの話から、うっとりとするような物語が眠るサルデーニャ州の城や城塞。すべての伝説の奥には、真実が隠されている。
Spettacolari castelli da visitare in Italia
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