アルコイ最大の時代祭り「モーロ人とキリスト教徒の祭り」
バレンシア州の町アルコイで、特に重要な祭りの一つに数えられているのが、春に行われる「モーロ人とキリスト教徒の祭り」。これは、13世紀に起きたモーロ人とキリスト教徒の戦いに因み、16世紀に始まった伝統行事となっている。華麗な衣装に身を包んだ、約5千人もの住民によるパレードはまさに圧巻だ。
サン・ホルへに捧げられたこの祭りで再現されてるのは、1276年に起きた戦い。当時アルコイは、イベリア半島内のイスラム勢力に占領された領土の境界に位置した都市で、小競り合いは日常茶飯事となっていた。アラブ軍のアル・アズラクが谷を越えようとしたのは、その年の4月23日のことであった。
伝説によると、境界線を越える際にサン・ホルへが現れ加勢。そのおかげでイスラム軍を完全に退け、キリスト教軍が戦いに勝利できたと言われている。そして、アルコイの人々はサン・ホルへを町の守護聖人とし、彼に捧げる祭りの開催を約束したのだという。
祭りの初日には、モーロ人のグループとキリスト教のグループによりパレードが行われる。このパレードでは、グループごとに軍隊の一部が構成され、豪華な衣装に身を包み、風格のある振る舞いでアルコイの町を練り歩く。その翌日には、サン・ホルへに捧げる催しが多数行われ、3日目に町のシンボルであるスペイン広場に造られた城で戦いが再現されるという流れになっている。
最終日の夜には、馬に乗ったアルコイの守護聖人サン・ホルへが城の一番高いところに姿を現し、矢を放って祭りは終了。もしその矢を手に入れたら、思い出に持って帰ることができる。
Fiesta de Moros y Cristianos
開催日 |
2016年4月22~24日 |
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開催地 |
アルコイ (バレンシア州) |
ウェブサイト |
(動画はイメージです)
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