日本からオンラインで参加も!「ジャパン・ハウス ロンドン」でサステナブルな布づくりをテーマにした展覧会が開催中
テキスタイルブランド「NUNO」のディレクターとして、長年独自の布づくりに取り組んできた須藤玲子氏。同展は2019年に香港のアートセンター「CHAT」で開催され、大成功を収めた高橋瑞木(CHAT エグゼクティブディレクター兼チーフキュレーター)の展覧会をベースに、須藤氏のクリエイションでサステナブルな側面に焦点を当てたもの。会場では、アートディレクションを担当したパノラマティクス(旧:ライゾマティクス・アーキテクチャー)の齋藤精一氏による音と光、映像を交えたインスタレ−ションで工場での生産工程を再現し、アイデアの源泉となる素材やスケッチ、プロトタイプなどが展示され、その革新的な布づくりの全貌に迫る。
海外で注目される日本の染織文化
着物により発展した日本の染織文化は、世界に類をみない高度なもの。また、世界的に着物のコレクションが盛んになるなど、欧米を中心に日本の染織文化への関心が高まっている。こうした背景も受け、本展のプレイベントとして開催されたパネルディスカッションは、予約可能枠を越えるほどの人気ぶりだった。
テクノロジーが急速に発展し、社会のあり方が大きく変化する今、持続可能な日本の布づくりを続ける須藤氏のクリエイションが文化の壁を越え、変化の時代を生きる人々のヒントとなることが期待されている。
オンラインイベント
工場見学:サステナブルなテキスタイル「きびそ」
須藤氏のサステナブルな布作りに注目した本展の見どころは、鶴岡シルク株式会社(山形県)との「きびそ」をつかったプロジェクトの展示。蚕が繭をつくる時に最初に吐き出す「きびそ」は太くて硬く、これまで織物には不向きとして捨てられていたが、同社は須藤氏のアドバスにより「きびそ」を細い⽷に加工する技術の開発に成功した。
そうして原材料を無駄なく用いることで誕生したテキスタイルは、独特の張りと天然の保湿性、抗菌性を備え、環境負荷を抑えられるだけでなく、魅力ある新たな素材としてその普及が進んでいる。本オンラインイベントでは、「きびそ」の糸をつくる製糸工場とオンラインで結び、その生産の現場をライブ紹介する。
Kibiso – Textile Sustainability in Yamagata: Workshop Visit & Conversation
開催日 | 2021年6月4日 |
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時間 | 12:00~13:00(日本時間:20:00~21:00) |
参加費 | 無料 |
出演 | 大和匡輔(鶴岡シルク株式会社 代表取締役)、清野力(松岡株式会社 代表取締役社長)、須藤玲子(NUNO デザインディレクター)、サイモン・ライト(ジャパン・ハウス ロンドン企画局長) |
視聴申込 | |
LIVE配信 | |
備考 | ZOOMは事前申込制・一部英語のみ・後日アーカイブ映像公開予定 |
〔アーカイブ映像〕 NUNOの布づくり:パネルディスカッション
須藤玲子氏をはじめ、本展のベースとなった香港CHATでの展覧会を手掛けた高橋瑞木氏、展覧会のアート・ディレクションを担当したパノラマティクスの齋藤精一氏、そしてジャパン・ハウス ロンドンの企画局長のサイモン・ライト氏のキーパーソン4名が揃い、展覧会について語る。
〔アーカイブ映像〕 須藤玲子 テキスタイルイノベーション
須藤玲子氏が豊富なヴィジュアルとともに語る自身のクリエイション。
〔アーカイブ映像〕 オンライン工場見学:丹後ちりめん
京丹後でちりめんを製造する田勇機業をオンラインで訪問。その製造工程を見学する。
MAKING NUNO Japanese Textile Innovation from Sudō Reiko
会期 |
2021年5月17日~7月11日 |
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会場 |
Japan House London |
入場料 |
無料(ただし、予約制) |
URL |