人気急上昇のバルト三国が都内でロードショーを開催
ラトビア、エストニア、リトアニアから政府観光局の関係者が来日し、去る7月13日に都内のホテルで旅行業界向けのセミナー「Baltic Roadshow 2017 in TOKYO」を開催した。
上記3ヶ国政府観光局の業務を受諾している株式会社Foresight Marketing代表の能登重好氏によると、ラトビアへの日本からの渡航者数は日本オフィス開設時からほぼ4倍の伸び率となっており、2016年に東京オフィスを開設したリトアニアも、2017年に同社とマーケティング契約を結んだエストニアも、ほぼ同じ水準での伸び率を示しているという。
およそ100名の参加があったセミナーでは統計データに続き、各国がそれぞれの魅力と観光素材を発表。ラトビアは「新鮮で魅力的なデスティネーション」を切り口に、同国の「歴史的遺産」や「チャーミングな小都市」、「独特の建築遺産」「美味しい食事」「汚染とは無縁の自然」、さらに「スパ」などモデルコースとともに紹介する盛りだくさんの内容となった。
さらにその「人懐っこい国民性」や「治安の良さ」もアピール。また2018年は、ユネスコの無形文化遺産に登録され、5年に1度リガで行われている「歌と踊りの祭典」の開催年に当たる。
次のエストニアでは「湿原ウォーキング」や「バードウォッチングと様々な野生動物」を筆頭に、「セト人の文化」や「伝統的なエストニア料理」「ロマンチックでラグジュアリーなマナーハウス」などをキープロダクトに、同国には6つのリゾート地と40を超えるスパがあることや、高い芸術を誇るクラッシック音楽の愛好家には最適な旅行先であることなどを紹介し、それらを素材として活かした5日間のモデルコースを発表した。
そして、最後に行われたリトアニアについては「安全・安心な環境」「豊かな自然」「ユニークな文化と建築物」、さらに「英語が広く通じる」ことなどが紹介され、古城に浮かぶ「トラカイ城」や世界遺産の古代遺跡がある「ケルナヴェ」、同じく世界遺産に登録されて琥珀で有名なクルシュー砂州の「ネリンガ」、スパホテルの集中するアクアパークや人工スキー場があるスパとミネラルウォーターの町「ドゥルスキニンカイ」などが紹介された。どこも日本人にとっては新しい、魅力的なデスティネーション揃いである。
いずれも2018年に最初の独立から100周年を迎えるバルト三国。また、EUは現在「田園ツーリズム(Rural Tourism)」の中に日本もターゲットに含め観光プロモーションを実施しており、世界的な観光客の伸び率を示しているバルト三国についても、今後は「自然志向」や「スローツーリズム」に益々注目したい。