ドイツ42番目のユネスコ世界遺産は「氷河期の洞窟」

2017年08月02日 掲載

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ユネスコ世界遺産委員会は2017年7月に行われた会議で、独バーデン・ヴュルテンベルク州のシュヴェービッシュ・ユラにある「氷河期時代の洞窟と彫刻作品」(Höhlen und Eiszeitkunst im Schwäbischen Jura / Caves and Ice Age Art in the Swabian Jura)を、新たに世界遺産リストに登録した。

今回登録されたアハ渓谷とローネ渓谷にある6つの洞窟からは、人類史上最古のモビール型芸術作品が出土。その数は50を超え、その多くが象牙、その他に骨の彫刻や8本の笛もあった。考古学的に大きな意味を持つこの発見により、研究者らはヨーロッパに人が住み始めた最古の時代を知る上での大きな手がかりを得た。


Achtal_Geissenkloesterle

© Landratsämter Alb-Donau und Heidenheim



氷河期時代の芸術作品には、バーデン・ヴュルテンベルク州にある多彩な歴史博物館でも出会える。ブラウボイレンにある旧石器時代に焦点を絞った州立先史時代博物館には、「ホーレフェルスのビーナス」と氷河期時代の3本の笛が収蔵されており、さらに石器時代の道具を使った物作り体験もできる。

また、テュービンゲン大学の博物館には、フォーゲルフェルトから出土したマンモスの象牙でできた4万年前の馬の像が展示されている。このフォーゲルフェルト洞窟は、「ニーダーシュトツィンゲン考古学パーク」の一部となっている。さらに、シュトゥットガルトにあるヴュルテンベルク州立博物館にも、狩猟採集時代の出土品が展示がある。


Lonetal_Hohlenstein-Stadel

© Landratsämter Alb-Donau und Heidenheim



なお、委員会はさらに世界遺産に登録済みの「バウハウス」(Bauhaus)も追加登録を決定。これにより1996年に登録された建造物に加え、ベルリン北部のベルナウにあるドイツ労働組合連合会の「連邦研修学校」と、デッサウ・ロースラウにある「パーゴラハウス群」がユネスコ世界遺産に追加登録された。

ベルナウにある連邦研修学校の敷地は通年一般解放されていて、個々の建物について解説した案内板も設置されている。建物内の見学はガイドツアーでのみ可能となっており、希望する場合は「ベルナウ連邦研修学校記念碑保護協会」へ事前の申し込みが必要となる。また、パーゴラハウス群の一部になっているデッサウ・テルテン住宅群では、毎日1時間のガイドツアーを実施。このツアーには、パーゴラハウス群のモデルハウス見学も含まれている。

ドイツのユネスコ世界遺産

ウェブサイト

http://www.germany.travel

情報提供:ドイツ観光局


(写真はイメージです)

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