ラトビアの「ラーチプレースィス・ディ」
11月11日は、ラトビア軍がパヴェル・ベルモント=アヴァロフ将官率いる西ロシア軍に勝利をおさめた記念すべき日。現在は、ラトビアの自由のために戦った兵士らを称える日となっている。
1918年11月の独立宣言から、1年後の1919年の11月(ラトビア軍の勝利)まで、ラトビアは歴史上最も複雑な時期を過ごしていた。独立宣言を出したとはいえ、産声を上げたばかりのこの国に待ち構えていたのは、ロシアとの戦いであった。そして、1年後の1919年、リガからロシア軍が撤退したことでようやく戦争が終わり、真の独立を初めて果たすことができた。
この独立戦争の中で特筆すべきは、ロシア軍より装備や人数の劣るラトビアの兵士たちが勝利したことである。それは、ロシア軍の統率が欠けていたことによるものだったが、何よりもラトビア軍のその勇敢な戦いぶり、さらに連合軍からの援助の賜物であったと言えるだろう。後にこの記念すべき日は、ラトビアの叙事詩にでてくるラトビア民族英雄叙事詩の主人公の名前に因み「ラーチプレースィス勲章」と呼ばれている。
現在、11月11日にはラトビア全土で記念行事が行われている。リガでの記念行事には大統領など国のトップも参加。リガ市森林公園にある兄弟墓地で、戦いで命を落とした戦士たち悼み献花が行われた後、軍とともに自由記念碑まで行進する。
夕方には、ダウガワ川の畔に集った市民らがリガ城へと進み、ラトビア人の英霊たちと外国からの義勇兵のためにキャンドルを灯す。また、松明の行進もラトビア各地で見られ、数々の特別コンサートが催されるのも恒例となっている。
「ラーチプレースィス」の宣言を受け、1919年にラトビア軍の最も栄誉ある称号として「ラトビアのために」という一節が制定され、ラトビア独立のために戦い、建国のために力を尽くした国軍と外国からの義勇兵へ与えられた。
現在、この「ラトビアのために」と書かれたプレートは唯一、国立博物館に展示されている。
11th of November - Lāčplēsis Day
開催日 |
11月11日 |
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開催地 |
ラトビア全土 |
(動画はイメージです)
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