ドイツ最東端の町ゲルリッツで「イースターエッグの絵付け」体験
ドイツ最東端に位置するゲルリッツは、オーバーラウジッツ地方に属する人口57,000人の町。戦火を逃れ、後期ゴシックからルネサンス、バロック、そしてドイツのアールヌーボ―まで、様々な時代の建造物が残る。そのうち約4,000の建造物が文化財保護に指定された「屋根のない博物館」のような町でもある。
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ナイセ川に面したドイツ最東端の町「ゲルリッツ」
© Sabine Wenzel / Europastadt GörlitzZgorzelec GmbH
町を流れるナイセ川は、チェコ北東部に源流を持つオーデル川の支流で、対岸はポーランド。どちらもシェンゲンの域内であることから、橋を渡るだけで自由に国境越えができる。
ゲルリッツには、ドイツの少数民族ゾルブ人の文化が色濃く残り、独特の民族衣装や料理、ケシの実をふんだんに使った伝統菓子「モーンクーヘン」などで良く知られているが、中でも最近注目を集めているのが美しい「イースターエッグの絵付け体験」である。
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ゲルリッツの伝統菓子「モーンクーヘン」
© Quelle Rhennig / Europastadt GörlitzZgorzelec GmbH
ドイツのイースターといえば「イースターエッグ」。これは、新たな生命と多産の象徴である「ウサギとタマゴ」を、「キリストの復活」と結び付けたことに由来する。
ゲルリッツでは、特にゾルブ人独特の染色である藍色を使い、ロウケツ染めでタマゴの殻に描いた繊細でシックな模様のイースターエッグが人々の目を引いて位いるが、中には60~70色も使ったものまで多種多様のイースターエッグがある。こうしたタマゴの絵付けは、ゲルリッツではイースターの時期でなくても見られ、人気のモチーフは代々家族の中で引きつがれている。
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藍色に染められたソルブ民族伝統のイースターエッグ
© Deutsche Zentrale für Tourismus
イースターの時期には、ドイツ各地で様々な行事が行われるが、ゲルリッツも然り。町にはドライフルーツとイーストを使ったゾルブ人のイースター菓子が並び、イースターの2週間前の聖金曜日には聖ペーター&パウル教会(Pfarrkirche St. Peter und Paul)から行列が出る。
昔は日曜日の夜中から日が昇るまでの間に、民族衣装に身を包んだ女性たちが川や泉で壺に水を汲む風習があったが、この水は万病に効くとされ大切にされた。
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2019/20年はイースターと春の花々が一緒に楽しめる絶好のチャンス
© Reiner Weisflog / Europastadt GörlitzZgorzelec GmbH
日付が毎年変動するイースター。2019年は4月21日、2020年は4月12日で、いずれもその翌日がイースターマンデーとなる。
4月中旬は、ドイツ各地で咲き乱れる美しい菜の花が楽しめる時期であることから、イースターと春の花々を一緒に楽しむにも絶好のチャンスとなる。また、聖ペーター&パウル教会では4月から10月までの毎週火・木・日曜日の正午から、無料のオルガンコンサートも行われる。
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