ドイツの森に癒やされて

2014年05月26日 掲載

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GWはとうに終わってしまいましたが、この春はドイツから最新情報が続々と届いていますので、こちらでは引き続き取材のこぼれ話と、ドイツから発信されている最新の情報を皆さまとシェアしたいと思います。

さて突然ですが、皆さんはドイツという国に対してどのようなイメージをお持ちですか?また、すでにドイツ旅行の経験のある方はいかがですか?どのような旅の印象をお持ちでしょう?
私はドイツへ行くと、いつも何か大きなものに抱かれたような安心感を覚えます。そう、例えるなら幼い子供がお父さんの胸に抱かれた時のような安らぎ… そして、大きなトトロのお腹に、バフーって顔を突っ込んだようなワクワク感とした感じデス。
かなりイイ歳ではあるのですが、色んな人たちに親切にされ、可愛がってもらっているせいか(そのほとんどは見知らぬ人!)、ドイツに行く度に童心に返る気がします。
でもこの感覚は一体、どこからやって来るのでしょう?ドイツという国やそこに住む人々は、どうして私にこんな安らぎを与え続けてくれるのでしょうか?


そんなことを考えていたら、ドイツを象徴するあるものを思い出しました。
そう「森」です!

森は太古の昔から存在し、動植物を育み、守り、知恵を授け、癒やし、そして時には自らを犠牲にして人間を諭してきました。
ドイツの人々は、ずっと昔からそうした森と共に暮らしてきたのです。
ドイツ人はよく「森の人」と呼ばれます。いわば森は、ドイツの人々にとってのアイデンティティでもあるのです。そして、その豊かな森こそが、きっとドイツの人々の包容力の源ではないかという一つの結論に達しました。

恐らく誰もが知っているドイツの有名な森と言えば、南ドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州にある「シュバルツヴァルト」。
日本では「黒の森」という呼び名で親しまれている森です。なにやら不気味なうっそうとした森をイメージさせる呼び名ですが、実際はまったく異なります!

黒の森第二次世界大戦後、酸性雨の被害によりこのシュヴァルツヴァルトの木々が枯死してしまいました。ドイツを象徴するこの森の救済と保護は急務。1980年代の環境政党「緑の党」の発足により、さらにその動きが活性化しました。今ドイツが環境立国として、欧州をリードしている由縁もここにあります。
中でもそうした保護活動の中心的存在となったのが、この森を有するバーデン=ヴュルテンベルク州。同州に属するカールスルーエやフライブルクはエコ都市の好例として、世界中から注目を浴びています。

そのフライブルクで今、上映され話題となっている映画があります。
それが『黒い森高原』(原題:Schwarzwald – Klangfarben und Lichtblicke)です。
これは映画といっても無声映画。ドイツを代表する景勝地シュヴァルツヴァルトの四季の移ろいや文化・風習を、フィルムコンサート形式で五重奏による生の音楽と無声映画には欠かせない「語りべ」で紹介しています。

去る22日、東京港区にあるドイツ文化センターで、映画プロデューサーのライナー・ミュルベルト氏と指揮者のギュンター・ブーフヴァルト氏を招き、この無声映画の上映会が行われました。
そこに映し出されていたのは、まさに私がいつも感じるドイツそのもの。ドイツ取材から帰国してまだ日の浅い私は、懐かしさと感動と(ドイツの)恋しさで思わず胸がいっぱいになりました。

映画の日本公開は未定のようですが、2014年7月26日にドイツ・バーデン=ヴュルテンベルク州のティティゼー・ノイシュタットでの次回上演が予定されていますので、同時期にドイツ旅行を計画されている方は、是非ご覧になってみて下さいね。オススメです!

Filmkonzert - Schwarzwald - Klangfarben und Lichtblicke

ウェブサイト

http://www.hochschwarzwald.de

情報提供:ドイツ観光局/黒い森高原観光局


(写真はイメージです)

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