東京都美術館で『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』がスタート!
10月24日より東京都美術館で『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』がスタート。オランダ政府観光局はこれを受け、アムステルダムにあるゴッホ美術館と旅行業界の関係者を対象とするセミナー、および同展の鑑賞会を開催。画家ゴッホと彼の故郷であるオランダ、そしてゴッホ美術館を紹介した。
ゴッホ美術館との国際共同プロジェクトで行われている本展では、約40点のゴッホ作品と同時代の画家の作品、さらに浮世絵など50点を展示。ゴッホが日本美術から受けた影響を様々な角度から検証する他、1920年代以降、ゴッホに魅せられた日本人の巡礼の軌跡がたどれる貴重な機会となっている。
鑑賞会の前に行われたセミナーでは、まずオランダから来日したゴッホ美術館のインターナショナル・マーケティング&セールスを担当するカイ・バーテリンク氏が登壇。世界で最も有名なオランダ人画家ともいえるフィンセント・ファン・ゴッホや、ゴッホ美術館について紹介した。
南仏のイメージが強いゴッホだが、実はオランダ生まれのオランダ育ち。ゴッホの遺族が建てたゴッホ美術館には、油彩画から素描、版画、書簡まで世界最大のゴッホコレクションが収蔵されている。さらにゴッホ作品に止まらず、ゴッホと同時代の画家の作品も多数収蔵されているのだという。
バーテリンク氏は「旅行業界の皆様へ」と題し、日本からオランダへのグループ向けサービスについても触れ、ゴッホ美術館からゴッホの故郷ブラバント州へのツアーなど、小規模グループ向けの現地発着ツアー、2018年に予定されている特別展などについての紹介も行った。
2018年は、3月23日から6月24日までアムステルダムのゴッホ美術館で『ゴッホと日本』展のフィナーレを飾る特別展が行われる他、10月5日から2019年1月13日まで同美術館が所蔵するゴーギャンのコレクションを展示する『ゴーギャンとマルティニーク島』展などが予定されている。
バーテリンク氏に引き続き、オランダ政府観光局 日本地区局長の中川晴恵氏が登壇。オランダには「水」「花」「ファン・ゴッホ」「デザイン」「食」「黄金期」の6つをテーマとする観光街道があるが、その中から特に日本人に人気のある「ゴッホ街道」と「新・花街道」の2つについての紹介が行われた。
「ゴッホ街道」はその名の如く、オランダ国内に点在するゴッホゆかりの地を結んだ観光街道だが、「ゴッホ美術館」のあるアムステルダムを起点に、ゴッホ美術館に次ぐ世界第2位のゴッホコレクションを誇る「クラレー・ミュラー美術館」があるオッテルロー、ゴッホが暮したヌエネン、そしてゴッホの故郷ズンデルトを巡る。
一方、「新・花街道」はオランダ最古の干拓地、世界遺産のベームスターとお花畑を組み合わせた街道で、春のチューリップだけでなく、夏でもオランダの花畑が楽しめるルートとなっている。
この街道は、2017年に日本旅行業協会(JATA)が実施した「ヨーロッパの美しい街道・道 20選」にも選定された美しい街道で、街道沿いにはオランダ風パンケーキのランチやディナーを提供するお洒落なレストランや、花畑の中を走る蒸気機関車への乗車、世界最大級の花畑ザイプなどがある。
さらに「ウェストフリース民俗祭」や「アルクマールのチーズ市など、オランダらしい魅力的な素材が多く集まっているのが特徴で、オランダ王室御用達の「ベームスターチーズ」も、ここでしか体験できないオランダの味覚である。
開催中の『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』でゴッホについて理解を深め、アートの国オランダを体験しに旅に出てみてはいかがだろうか。