7.メッシニアの高級エコリゾート 「コスタ・ナヴァリノ」
世界最高峰に輝いたのラグジュアリー・スパで癒やされる
近年、傍目のゴージャスさばかり取り沙汰され、それでその価値をもすべてが判断されがちだが、本当に良いホテルというのは、そこに足を踏み入れた時の「空気」でわかるものだ。
今回取材をさせてもらったコスタ・ナヴァリノも例外ではない。保護された豊かな緑、自然光をうまく取り入れた明るいロビーに漂うしなやかな空気、何よりそこで働くスタッフの動きや表情を見ていれば、そのマネージメントの良さまでもが肌でわかる。
サービスとは、そこで携わる人たちによって生み出されるもの。そして、時に彼らの能力以上のものを引き出し、より高い満足度を自身にもたらすことができるのも客となる自分、つまり人だ。そうした人と人との関わりの中から生まれるものこそがホスピタリティ産業で問われる真の価値で、客側にとっての醍醐味でもある。単なる見た目の華やかさや価格、ましてや損得で決まるものではない。
そうした上質なサービスにも徹底しているコスタ・ナヴァリノの自慢は、2014年のワールド・ラグジュアリー・スパに輝いた「アナゾエスパ」。ひとたび迷宮への扉を開けば、そこには古代ギリシャの音階に基づいた心地よいメロディーが流れる、遙かなる時を越えた癒やしの空間が広がっている。
スパやエステの代名詞にもなっている海洋療法「タラソセラピー」は、フランス人医師のボナルディエールが1867年に名づけた、ギリシャ語の海を意味する「タラサ」とフランス語で療法を意味する「テラピー」からなる造語。これはフランス発祥だと広く認識されているが、その基となっている海水に浸って心身を癒やすという療法は、実は古代ギリシャ時代から存在した。つまり厳密に言えば、ギリシャがその発祥の地ということになる。現代でも身体にちょっとした不調を感じると、海に浸りに行くというギリシャ人は少なくないという。
すべてにおいて古代ギリシャを意識したこのアナゾエスパは、フルサービスのスパ施設。ここのセラピストの多くが、西洋で「医薬の父」として崇められるヒポクラテス(紀元前460~377年)が最初に提唱したトリートメントからインスピレーションを得ており、世代から世代へと受け継がれてきたエキゾチックでリチュアルな体験を提供している。
4,000平方メートルある同スパでは、フランスの自然派スパブランド「アンヌ・セモナン」を使用したトリートメントをはじめ、ワックスやペディキュアなどの施術の他、屋内プールや数種あるサウナなども利用できる。このラグジュアリーな空間でオリジナルトリートメントが、50~165ユーロ(2016年1月現在)というお値打ち感も嬉しい。
アナゾエスパには、グルーミングアメニティーやシャワーアメニティーに加えて、バスローブ、タオル、スリッパなどが用意されているが、施設を最大限に活用できるように水着を持参しよう。
スパで提供されている「地」をイメージしたオリジナルティーには、オリーブの葉を使用。その他にも「火」「空気」「水」の四大元素をイメージしたお茶があり、そうしたオリジナルティーやスパコスメ、ヒーリングミュージックのCDなどは、スパの受付横のショップで販売されている。古代ギリシャのパワーで心身共にリフレッシュしたら、自分へのお土産としてもお一ついかがだろうか。
神秘の力につつまれたギリシャ・ペロポネソス半島は、まさに癒しづくしのデスティネーション。悠久の歴史に触れ、地中海の味覚に舌鼓を打ち、そして女神も誕生したエーゲ海の風を全身で受けながら、五感を使ってその魅力を存分に体験してみよう!
■ コスタ・ナヴァリノ「アナゾエスパ」
Anazoe Spa
営業時間 | 08:00~20:00 |
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住所 | Costa Navarino, 24001 Messinia |
ウェブサイト | |
備考 | 対象は16歳以上/事前予約可(但し、キャンセルポリシーあり) |
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