02. ハンガリー伝統の味覚
伝統のサンデーブランチを召し上がれ!「フーシュレヴェシュ」
ハンガリーには、日曜の午前に家族揃ってサンデーブランチを食べる習慣がある。その時に食べられているのが、肉のコンソメ「フーシュレヴェシュ」である(写真上)。
野菜と牛肉をじっくり煮込んだこのスープには、素麺のような細い麺やショートパスタが入ているが、家庭によっては生タマゴの黄身を落とすこともある。また、スープの出汁を取り終わった肉を、塩やホースラディッシュなどで味付けをして、前菜として食べられることもあるのだという。
塩気はそれほど強くなく、さっぱりとした優しい味わいで、一口食べるごとにジワーっと全身にスープが染みわたるような感覚がする。確かにゆったりと1日をスタートさせたい日曜の朝には、うってつけの1品である。
この「フーシュレヴェシュ」と一緒に食べるのが、「チョントレヴェシュ」という骨のコンソメを作る時に使った牛骨の髄。家庭では、これを自分でパンに塗って食べるそうだが、今回の食べたお店ではすでにパンに載せられた状態で運ばれてきた。
こちらはビールが合う、特に男性受けが良さそうなガツンとした味わい。もちろん、お酒好きの大人女子にもたまらない珍味で、パカパカと口に運びたくなる美味しさだ。
さて、こんなほっこりとしたブランチのデザートに頂きたいのが、伝統の「ミルクパイ」(Tejespite)。これは大平原地方に伝わる焼き菓子で、貧しい人たちがその昔、パラチンタの残りの生地で作ったそうだ。上に粉砂糖とアンズのジャムがまぶしてある。
ハードな焼きプリンとも、タルトとも、パイとも言い切れない何とも不思議な食感だが、予想より甘さは控えめ。どこか懐かしさが感じられる、クセになりそうな味わいである。こちらは伝統的なサンデーブランチのメニューではないが、機会があったら是非ご賞味頂きたい。
次回は「ブダペスト市民の胃袋を支える中央市場」
【 クイック・ナビ 】
・ インデックス
・ 世界遺産ブダペスト街歩き
・ ハンガリー伝統の味覚
・ 市民の胃袋を支える中央市場
・ ブダペストのカフェ巡り
・ ブダペストを食べつくす (1)
・ ブダペストを食べつくす (2)
・ ブダペストの最新ホテル
・ シシィが愛したグドゥルー
・ ハンガリー王国の原点
・ ルネッサンスが花開いた王都
・ ハンガリー人の故郷を歩く
・ ラベンダーが香るバラトン湖
・ バラトンでアクティブな休日
・ バラトン湖周辺のワイナリー
・ パンノンハルマ大修道院
・ ハンガリーで湯めぐり
・ トカイワイン紀行 (1)
・ トカイワイン紀行 (2)
・ ハンガリーへのアクセス
【 エリア/スポット 】
・ ブダ王宮地区
・ ハンガリー国会議事堂
・ ブダペスト中央市場
・ ジェルボー(カフェ)
・ アレクサンドラ(カフェ)
・ ムーヴェース(カフェ)
・ カフェレストラン「ピエロ」
・ レストラン「エーミル」
・ レストラン「タンティ」
・ カフェ「ゲルローツィ」
・ レストラン「NOBU」
・ レストラン「グンデル」
・ アリアホテル
・ ホテル・モーメンツ
・ ザ・リッツ・カールトン
・ シシィ街道
・ グドゥルー宮殿
・ ラーザール馬術公園
・ エステルゴム
・ ヴィシェグラード
・ マーチャーシュ王宮
・ ホッロークー
・ ティハニ
・ フェルヴィデーク国立公園
・ ダヌビウス スパリゾート
・ LISZKAY
・ ビストロ・マールガ
・ ボック・ビストロ・バラトン
・ パンノンハルマ
・ 修道院図書館
・ セーチェニ温泉
・ ヘーヴィーズ温泉湖
・ 洞窟温泉
・ トカイ・ヘジャイヤ地域
・ ラーコーツィ・ピンツェ
・ ディスノークー・ピンツェ
・ アンドラーシ・レジデンツィア
・ マード(トカイ)
・ エルシュー・マーディ・ボルハーズ
・ ホテル「ボトリティス」
・ アスーハーズ
・ LOTポーランド航空
・ フェレンツ・リスト国際空港
【 取材協力 】
ハンガリー政府観光局
LOTポーランド航空