14. 絶品ガストロノミーが味わえるバラトン湖周辺のワイナリー

掲載日 : 2016年07月25日

写真 : 筆者撮影

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マールガ

シンプルでスタイリッシュな「マールガ」の店内


毎日でも通いたくなる絶景ビストロ「マールガ」

バラトン湖の北部、丘陵地帯の南斜面に広がるチョパック地区は、11世紀の文献にも登場する伝統あるワインの産地。そこにバラトン湖を一望する絶景ビストロがある。

ここはセント・ドナート・ワイン農園(Szent Donát Birtok)の敷地内にある「マールガ」。バラトンの中でも特別に扱われるチョパック産のワインとモダンな料理の数々が、景色丸ごと一度に堪能できてしまうシンプル、かつスタイリッシュなビストロだ。

マールガ

セント・ドナートに併設された「マールガ」

12ヘクタールのブドウ園を所有するセント・ドナートには、ティハニとカールにある畑も含め異なる10のクリュ(区画)がある。チョパックのワインは、品質に応じて3つのカテゴリーに分類されているが、このワイナリーでは上の2つに入る上質なワインを生み出している。

チョパック産のワインは〈オラスリズリング〉という単一の品種のみを使ったワインが一般的だが、バラトンの主要品種である〈ケークフランコス〉と〈フルミント〉でブレンドされたものや、それら単一品種のものもある。

この店で頂いた料理は〈バラトン産鯉のスープ〉〈鹿肉のグリル〉〈クリームブリュレ〉の3皿。淡水魚の鯉は、漁師のスープを意味するハンガリーの伝統料理「ハラースレー」にも使われる食材としても良く知られているが、こうしてお洒落に盛り付けられ、ブイヨンを注いで頂いてみるのも新感覚で面白い。日本の鯉料理のような臭みは感じられず、とても食べ易く、また美味である。

これらの料理に合わせて、熟成させると極上になるという〈オラスリズリング〉の白(Szent Donat Csopak)、ハンガリーを代表する黒ブドウ〈ケークフランコシュ〉の赤(Guden Birtok Kekfrankos)とイエロー・マスカットを使ったデザートワイン(Söptei Pincészet – Késői Szüretelésű)の3種類(ビンテージはいずれも2013年)を味わってみた。

景観の良さ、ワインや料理のクオリティーもさることながら、このビストロで特筆すべきは静かで、何よりサービスに当たるホールスタッフの手つきが、非常に丁寧であることだろう。カジュアルな店だが、その手さばきは街中の一流レストラン並み。その繊細な指先からは、彼らがどれほどワインに対して深い愛情と誇りを持っているかが伝わってくる。もし近くに住んでいたら、毎日でも通いたいと思うほど居心地の良い店である。

このビストロは、店の正面までミニバスも入っていけないような高台にあるが、バラトン湖訪問の際には是非とも訪れてみたい。もし、バラトン湖まで行く時間がなければ、ブダペストにある姉妹店の利用はいかがだろうか。
 


眼下にブドウ畑とバラトン湖を望む「マールガ」  鯉のスープ

左:眼下にブドウ畑とバラトン湖を望む
右:このビストロでは、ブイヨンは後からテーブルでサーブする



ビストロ「マールガ」
MÁRGA Bisztró

http://marga.hu


バラトン湖畔の町で味わうヴィッラーニのワイン「ボック・ビストロ・バラトン」

中央ヨーロッパ屈指の人気を誇る避暑地バラトン湖の周辺には、グルマンをも満足させる良質なレストランやワイン居酒屋が豊富に揃っているが、そうした店で味わえるのはバラトン産のワインだけとは限らない。
ヴォニャルツヴァシュヘジ(Vonyarcvashegy)という町にある「ボック・ビストロ・バラトン」ではハンガリーの南端、クロアチアとの国境に程近い村ヴィッラーニのワインが味わえる。

ボック・ビストロ・バラトン

ヴィッラーニのワインが楽しめる
「ボック・ビストロ・バラトン」

店名は、ヴィッラーニでもダントツの知名度を誇る名匠ボック・ヨージェフに由来。同氏は、国内外のコンクールで数多くの受賞歴を持つ実力派のワイン醸造家で、〈美食の世界〉にも通じた人物である。

バラトン湖の店は、4ッ星ホテル「ゼニット ホテル バラトン」の一角にある。ブダペストにも店舗を持ち、小さいながらも「グルマンの期待を裏切らない店」として名高い。ニューヨークパレスにあるペスト店は、お手頃な価格で良質な料理が楽しめるミシュランの「ビブグルマン部門」に、ハンガリーで一早く掲載(2010年版)された店舗の一つでもある。

この日のメニューは〈イチジクのマリネ チョウザメのスモーク添え〉にはじまり、〈ポルチーニのポタージュ〉と〈子牛肉のストロガノフ仕立て フォアグラ添え〉、それにデザートの〈ザラ風パラチンタ〉を含めた4コース。これらの料理に合わせ、ハンガリー各地のワインがペアリングされた。

その中で供されたボックのワインは、メインに合わせた「Bock N’Roll」。これはシラー、ケークフランコシュ、ピノ・ノワールをブレンドし、オーク樽で18ヶ月間熟成させた赤のドライで、樹齢11~33年の畑から収穫されたブドウが使われている。味はスパイシー感と果実味が残る、どこか複雑な味わい。それが濃いめに味付けされた料理にマッチする。この「Bock N’Roll 2013」は、2015年にプラハで行われた国際ワインショーで86.25ポイントを獲得し、見事1位に輝いている。

ボックでは白ワインもたくさん造られているが、やはり味わってみたいのは赤ワイン。世界でも権威あるワインの大会でフランスの名園を押しのけ、赤ワイン部門で2つの金メダルを獲得したこともあるその実力を、バラトンとブダペストにあるフラッグシップ・レストランで、気軽に味わってみるのはいかがだろうか。
 


ボックのワイン  フォアグラ

左:ヴィッラーニでもダントツの知名度を誇る「ボック」のワイン
右:メインディッシュのフォアグラ料理



ボック・ビストロ・バラトン
Bock Bisztró Balaton

http://www.hotelzenit.hu/en/bock_bistro_balaton

次回は「世界遺産、パンノンハルマ大修道院


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