04. 大人女子も甘党男子も心躍るブダペストのカフェ巡り
ドナウ川流域に、筆者の好きな「カフェの街」が3つある。1つ目がレーゲンスブルク(バイエルン州)、2つ目がウィーン、そして3つ目がブダペスト。いずれも皇妃エリザベート(以下、シシィ)にゆかりのある街だが、中でも一押しがブダペストである。
皇妃も愛した由緒正しき老舗カフェ「ジェルボー」
ウィーンと並び古くからカフェ文化が花開いたブダペストには、19世紀当時の面影を今に伝える老舗カフェがたくさん点在している。その代表的なカフェに〈世界一の豪華さ〉と謳われる「ニューヨークカフェ」があるが、〈由緒ある老舗〉という点においては「ジェルボー」を抜きにしては語れない。
「この店でケーキが楽しめるのは月に1~2度」と、現地ガイドのエメさん。その言葉通りブダペスト市民にとって決してお手頃な価格設定とは言えなさそうだが、取材に訪れた日の午後も店内は多くの客で賑わっていた。その様子からもジェルボーが、いかにブダペスト市民に愛されているのかがわかる。
カフェは1997年に大改装が行われ、その際に20世紀初頭の懐かしさや優雅さを持ち合わせた調度品が取り揃えられた。また、モダンなテラス席を設けるなど、現在はレトロとモダンを融合させた作りになっている。この日は「文化と革新」をテーマに、ジェルボー創業以来の歴史を一つのプレートで表現したデザートを味わった。
余談だがその歴史の中で、紙皿に載せてお菓子をテイクアウトするというスタイルを生み出したのもジェルボーであったという。
このジェルボーと言えば、カフェの裏手にあるミシュラン星付きレストラン「オニキス」(ONYX)も有名だが、実はよりお手軽にジェルボーグルメが楽しめるビストロもある。
ビストロではグヤーシュ(1,950フォリント)をはじめ、ホルトバージパラチンタ(2,150フォリント)、チキンパプリカ(2,950フォリント)、パプリカ煮込みのレチョー(6,900フォリント)といったハンガリーの伝統料理も提供している。午後のコーヒーブレイクだけでなく、ランチやディナーでビストロの利用もお勧めである(価格は2016年5月現在/最新のメニューは、ウェブサイトで確認できる)。
ジェルボー・カフェハウス |
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