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06. ブダペストを食べつくす！〈ペスト編〉

掲載日： 2016年06月02日

写真：筆者撮影

ランチタイムはビジネスマンで混雑するゲルローツィ・カフェ

ブダペストで見つけた小さなパリ「ゲルローツィ」

ブダペスト中心部でも特に活気に溢れているのが、1号線から3号線まで3本の地下鉄が乗り入れているペスト地区のデアーク・フェレンツ広場駅（Deák Ferenc tér）周辺。市内観光に便利な乗り降り自由のバス「ホップオン・ホップオフ」のイエローラインも、ここから出発している。

リンゴのチップを添えた「根セロリのポタージュ」

この広場から歩いて数分の場所に、ちょっとランチで立ち寄ってみたいお勧めのカフェハウスがあるので、今回はまずその店からご紹介することにしよう。

カーロイ環状通り（Károly krt）とヴァーツィ通り（Váci utca）のほぼ中間に位置する「ゲルローツィ」は、ブダペストにいながらにして、どことなくパリが感じられるカフェハウス。投票で〈ブダペストのベストカフェ〉に選ばれたこともあり、今ブダペストっ子の間で大人気の待ち合わせスポットにもなっている。

デアーク・フェレンツ広場駅から店までは、環状通り沿いをコシュート・ラヨシュ通り（Kossuth Lajos utca）方面に少し歩き、スーパーマーケット「SPAR」の手前で右折。店と同じ名前の狭い路地（Gerlóczy utca）を進んで行くが、少し視界が広げたところに目印となるブダペスト最初の市長カムエルマイエル・カーロイの像が立っているのですぐ分かる。夏にはこの銅像と店の入口の間に、テラス席も用意される。

店は朝7時から夜23時までスルーで営業。カフェの上には全19室の宿泊施設も併設されている。驚きはその価格設定。ランチ（12～16時）なら2コースを1,990フォリントで、3コースは2,490フォリントで提供。ディナー（18～21時）でも2コースが3,290フォリントで、3コースは3,990フォリント（2016年5月現在）で味わえる。料理は、いずれも3品の中から好みに応じて1品が選べるようになっている。ブダペストのレストランは、内容がしっかりしているのに値段は非常にリーズナブルなので、観光客のお財布にもとっても優しい。

メインには「ポレンタ」をチョイス

昼時ともなると地元のビジネスマンで混み合うこの店で、この日頂いたのは3コースメニュー。スターターは〈ホルトバージパラチンタ〉〈レッドカレーのスープ〉〈根セロリのポタージュ〉の3つがラインナップされていた。

この店のホルトバージパラチンタの味も気にはなったが、そこに大好物の〈根セロリ〉の文字を見つけ迷わずセレクト。リンゴのチップが添えられたクリーミーで優しい味わいが、昔パリの下町にある小さなビストロで過ごした時間を思い起こさせてくれた。

一方、メインの方はと言うと〈鶏肉のラザーニャ〉〈牛のほお肉の煮込み〉、そして〈ポレンタのマッシュルーム添え〉の3品。この日のランチは軽めに済ませたかったので〈ポレンタ〉にしてみた。すると本場のイタリアよりも、ずっと上品に盛りつけられて出てきた。ちなみにデザートは〈クリームブリュレ〉〈チョコレートアイス〉〈カッテージチーズボール（Túrógombóc）〉から選べるようになっていた。

こういうカジュアルなお店でもヨーロッパにいるなら、食事の際には美味しい地元産のビールやワインがマスト！外が明るいうちから口にするお酒は休日気分を盛り上げ、何ともリッチな気分にしてくれる。日頃から肝臓を鍛えている筆者は、その後に取材がどれだけ控えていようとも、これは欠かさない。いや、厳密に言うと美酒の国まで来たのだから、これだけは外すわけにはいかない…（笑）

まずは食前酒としてスパークリングのロゼ（Vylyan KSZI Pinot Noir gyöngyözőbor）で軽く喉を潤し、その後トカイの白（Tokaji Hárslevelű Kikelet Pince）をグラスで。ハンガリーのスパークリングワインも、泡のきめが細かくてなかなかの秀作。ぜひ試してみて欲しい。

大通りから少し奥まった場所にあるお店は、観光客が少なくローカル感が高いので筆者ものんびりとランチタイムを満喫。もし地元に根付いたお店がお好みなら、観光やショッピングの合間に立ち寄ってみてはいかがだろうか。

左：店の前にはブダペスト初の市長カムエルマイエル・カーロイの像が立っている
中央：この店はローカルに人気の待ち合わせスポットでもある
右：ハンガリーのスパークリングワインも秀作！

ゲルローツィ・カフェハウス Gerlóczy Kávéház	http://www.gerloczy.hu

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